劇場公開日 1953年12月12日

「【美しくも恐ろしい人妻に誘惑され、その夫を殺害した保険営業を生業とする男がたどる転落の運命を描いたサスペンス。】」深夜の告白 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【美しくも恐ろしい人妻に誘惑され、その夫を殺害した保険営業を生業とする男がたどる転落の運命を描いたサスペンス。】

2024年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

知的

■保険会社の営業担当ウォルター・ネフ(フレッド・マクマレイ)はある時、保険の更新に訪れた邸宅で人妻フィリス・ディートリクソン(バーバラ・スタンウィック)と出会う。
 その美貌に魅了されたネフは、夫を亡き者にして高額の保険金を手に入れようとするフィリスのたくらみに協力する事を決め完全犯罪計画を実行するが、彼の思惑を越え、計画は破綻していく。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・ネスの同僚の保険調査員キーズ(エドワード・G・ロビンソン)が、”俺の心には小人が居る。”という台詞が前半から度々使われるが、その言葉が同僚のネスに向けられることになる後半の緊迫感が凄い。
ー ネスがキーズに全て見抜かれていると悟った時の表情や、実は彼は全てを見抜いておらず、そこからのネスの行動がハラハラしながらも面白い。
  そして、無実の罪を被せられそうなフィリスの義理の妹ローラの元恋人ニノ(ナント、フィリスは彼にも手を出している。)にキーズが告げた最後の彼の善性在る言葉もグッとくる。

・ディートリクソンの後妻フィリス・ディートリクソンを演じたバーバラ・スタンウィックの、美しいが夫、ディートリクソンの妻をも殺していた事が判るシーンはとても怖い。
ー 悪魔的な、頭のキレる犯罪者であるが、彼女も最後の最後にネスを隠していた拳銃で撃つが、止めを刺せずに泣き崩れるシーンは絶品である。
  愛が、彼女の悪魔的行為を止めたシーンである。-

<今作は、所謂、倒叙形式のサスペンスであるが、作品構成及び前半と後半の雰囲気の違いを音楽で表した演出も素晴らしい作品である。>

NOBU
ibtさんのコメント
2024年2月18日

今晩は。
脚本はレイモンド・チャンドラーですよね。マーロウ好きなら必見ですよね。チャンドラーはこの件以降、ハリウッドから遠退いています。
私見で申し訳ありませんが、長いお別れは最高です。訳は清水俊二さんが好きです。
すみません、失礼しました。

ibt