「キラキラした輝きを放つ二人。」紳士は金髪がお好き とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
キラキラした輝きを放つ二人。
ティアラを巡る決着には納得がいかない。
おバカ映画の代表のような展開だが、細かいところで唸らされる。
例えば、最初のショーでのドロシーとローレライの視線の先とか。あんなふうに見つめられたら、そりゃ惚れるよな。
最後に明かされる、ローレライが彼を選んだ理由とか。
女の友情とか。
でも、それよりも何よりもこの映画を特別なものにしているのは、
ふたりの着こなし。
あの数々の衣装を、あんなふうに他に着こなせる人がいるのか。
ため息が出る。
ふたりは基本下町の女の子。
女番長的なドロシーと、色気一杯のローレライ。
そんな下世話にもなりかねない言動が、この二人だと親しみやすさを保ちつつも気品にあふれている。
しかも、何があってもへこたれない。二人で人生を切り開いていく。
地底で圧縮されて輝きを増し、他の何ものにも傷つけられないダイヤモンド。この二人のことのように見えてくる。
だから、いつまでも輝きを放ち、人々を惹きつけて離さないんだろうな。
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