「ドンピシャ」ロード・オブ・ドッグタウン heavenstarさんの映画レビュー(感想・評価)
ドンピシャ
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映画云々の前にもう世界観が好き。
1970年代のアメリカ特有の退廃的な庶民感とビッグビジネスの華々しさのギャップを感じさせてくれる。
よく俳優にここまでスケボーやらせたな笑、とスタッフも俳優陣も尊敬に値する。
最も多感な時期に、ローカルの上下関係の中で「ノリと勢い」を武器にカッコ良さを求める少年達。
先輩は金儲けに走り、やがてローカルな上下関係など取るに足らないショービジネスの世界へと道が開かれていく。
少年達がビジネスや家庭の問題などで自由でいられなくなる過程は、見ていて辛いがとても丁寧に描かれている。
ノリだけでなく挫折もしっかり描いた面で、この映画は他のティーンズ系の映画やロードムービーとは一線を画している。
更に、ドキュメンタリーである事も面白みを増している。
DVD版では主人公3人の本人が自ら役者にテクニックを伝授したり、臨場感のあるスケボーシーンの撮影風景など、かなりボリュームのある特典映像があり、これもかなり面白い。
恐らく、映画に描かれている以上の複雑な問題や関係があり、本編のようなエンディングでは無かっただろうに、モデル本人が協力して製作できた事は奇跡かもしれない。
この作品で、エミールハーシュのファンになりました。
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