「ファンタジーSF」光の旅人 K-PAX odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジーSF
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自ら異星人と名乗る不審な男の真相に迫る精神科医とミステリー仕立てだが中身はファンタージーSF。
宇宙人ものも子供たちに人気のETから怪物エイリアンまで幅広いが本作は地球人に成り済ますという古典的インベーダータイプ、どちらかと言うと侵略者でも悪人でもないので「スターマン(1984)」に近いソフト路線。
プロート(ケビン・スペイシー)のフィジカルは地球人のロバート・ポーターであることは明かされたがK-PAX人については何らかの寄生体だろうが正体を見せないので全く不明、劇中で「胸から飛び出さないエイリアンだ」と自己紹介していましたね、思わず笑ってしまいました。
光速を越える移動が可能なら質量を持たないのだろうが、それでは最早魂そのもの、それを生命体と呼んでいいのだろうか、謎は深まるばかり。
K-PAX人とポーターがテレパシー通信できるのは何故か定かでないが、以前に一度寄生した人体には量子もつれのような特殊能力が残存するのかも知れませんね、妄想は膨らむばかり。
K-PAX人は人類より遥かに高度な科学知識を持っているのだから俗人の私ならもっと実利的なことをあれこれ聞きたくなりますが天文学者も先生もいたって欲が無い、せめてダークマターの真相位訊いて欲しかった。
プロートがベジタリアンという設定はどこから来たのだろう、寄生したポーターが牛の屠殺人ということの反動なのかしら、ケビン・スペイシーさんも皮ごとバナナを食べる熱演でした。
謎はなぞのままと消化不良の点は否めないが大人版ETのようなファンタジーSFというところは気に入りました。
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