劇場公開日 2003年3月15日

過去のない男のレビュー・感想・評価

全25件中、1~20件目を表示

3.0アキ・カウリスマキ監督作品の良さ

2025年8月31日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

この監督作品の「枯れ葉」が良かったので興味が出て観る事にした2作目。
アキ・カウリスマキ監督らしい作品でした。
ドラマチックにしようとすればできるような展開でも地味に淡々と進むストーリー、出演者の方々も抑揚のない話し方、独特と思います。
でもそれが嫌ではないんです。
ヘルシンキに着いてすぐ暴漢達に襲われ記憶喪失になり、という絶望しかないような主人公。
なのに優しい一家に助けられ、そこから運命の人に出会い、ステキなストーリーでした。
普通あんな状況なら絶望しかなくこれからどうするん…ってなるところが主人公は途方に暮れるわけでもなく淡々と過ごして、無理にパワーを出してる感じでもなく、あれも前向きって事なのかなぁと思いました。
観終わった後の余韻も良く、今作もほっこりする作品でした。

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小町

5.0アキ・カウリスマキの不思議な魅力

2025年5月1日
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鑑賞方法:VOD
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つとみ

5.0かつてないほど映画と多くの感情を共有した

2025年2月22日
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カウリスマキ作品を初めて観た
最初は画面構成のあまりの無難さに戸惑い、苦手意識すら感じた
しかし、そんな私をよそに物語は進み、ネガティブな状況が少しずつ、ほんの少しずつ、良いものに変わっていく。その好転は単なるミラクルではなく、人間の善性、よりよい人生を望む力強さに依存したものだった。
いつしか信じられないくらい物語にのめり込み、かつてないほど映画と多くの感情を共有した。
なぜここまで惹き込まれるか?
初回鑑賞時の現在は謎だが、少なくとも音の使い方の徹底振りには注意する価値があると感じた。

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悠

4.0『無表情だけど人間らしい』独特な世界観にハマった!

2025年1月23日
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鑑賞方法:VOD

初のカウリスマキ監督作品視聴!
出てくる人みんな無表情なのが最初はとっつきにくいなと思ったけど、ストーリーがすすんでいくにつれて
みんな人間らしく泥臭く、ハートフルな人たちなんだってことが分かってきて、愛着が湧いてきた!
目配せやちょっとした表情の変化で魅せる演技が魅力的だった!

暴漢におそわれるのからはじまり、トレーラーハウス暮らしを強いられたり、銀行強盗にまきこまれたり、警察に捕まったり…波乱万丈なんだけど、主人公がいつも飄々と堂々としているのが面白かったし、潔くてかっこよかった!常にまっすぐ前を向いていたのが印象的だった!

淡々とした印象の映画だけど、展開が結構多いし起承転結がしっかりてて見やすかったなぁ。ある程度歳を重ねた2人のしっとりとした恋愛映画としても素敵だった。
音楽もよかった!

お気に入りのシーンがちょこちょこあって、中でも、警備員のおじさんから犬を預かるシーンが好き!
「賃料を用意しなかったら犬のハンニバルが噛み殺すぞ」っておじさんが言ってるのに、ハンニバルがめちゃくちゃ可愛く「くーん」って鳴いてるのがシュールで面白かった🤣

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とも

4.5人の心が温かい

2024年12月27日
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泣ける

前居者が凍死したという北欧のトレーラーハウスは寒そうだが、人の心が温かい良い映画だった。自身も貧しいのに手を差し伸べて、主人公を介抱し、凍死から救ってくれるような人がいる社会は尊いなと思えた。

この作品は、どん底でも諦めず頑張れば報われる受け入れられる、と言いたかったんじゃないだろうか。
非常にリアルに丁寧に人生を再出発する様を描いていて、心に沁みるような、深夜に一人で見たいような映画だった。

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cubon

3.5きついと優しい

2024年11月15日
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鑑賞方法:映画館

何事も一筋縄ではない。

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みき

4.0じわじわ来るおかしみ

2024年9月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

幸せ

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sironabe

3.0コミカルで音楽たっぷりの一本

2024年6月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
記憶がなくても心配ない。
人生は後ろには進まん。
後ろに進んだら、大変だ。

人間は「過去」がなくても、こんなに淡々と暮らせるものなのでしょうか。
不慮の事件に遭遇して過去(過去の記憶)をなくしてしまった彼なのですけれども。
実際、職探しにも、本名や生年月日や社会保障番号などの「過去」が必要とされ、挙げ句の果てに、薬物常習者扱いされる始末。

しかし、その一方では、売れ残りとはいえ、ミルク付きの食事を提供してももらえるなど、周囲の人々の温かな受け止めによって、今(現在)から未来に向かって歩みを始め、結果として生涯の伴侶にまで巡り会うという、いわば「ハッピーエンド」で、その描かれ方が、どことなくコミカルで、ほのぼのと眺めることのできる一本でした。

本作のアキ・カウリスマキ監督の作品は、評論子はあまり観ていないのですけれども。
しかし、DVD特典映像に収録されていた本作の主演女優:カティ・オウティネンのインタビューによれば、同監督の作品は、どれも人物や物語を大切に描く、とのこと。
これから観続けて行くのが楽しみになった監督さんが、また一人増えたのかと思うと、それだけでも満足な評論子ではありました。

佳作であったと思います。

(追記)
拾ってきたジュークボックスを修理してもらい、コンテナ暮らしながら、彼の日常は、過去がないながらも「音楽はある生活」。
本作は、監督自身もファンであるというイスケルマというフィンランドのバンドのムード歌謡がたっぷりと散りばめら、それが本作の「雰囲気づくり」には、欠かせないアイテムにもなっていたようです。
やはり、素敵な(お気に入りの)音楽に浸れることは、日常の生活の中では、大切な要素なのだということなのででしょう。

(追記)
本作に登場する救世軍は、首都圏にお住まいのレビュアー以外には、なじみがなかったかも知れません。
(首都圏では、歳末の募金活動「社会鍋」でおなじみと思いますが、評論子も大学進学で首都圏に住むまで、知りませんでした。)
宗教団体(日本での位置づけは包括宗教法人)なのですが、現代社会での福祉水準向上のためには自らにも軍隊的規律が必要とのことで「軍」を名乗っているようです。
社会福祉活動としては、病院も経営しており、喘息持ちの評論子としては、都内在住の折は、杉並区内にある「救世軍ブース記念病院」に、よくかかってもいました(ブースというのはイギリス人の人名で、救世軍の創始者らしい)。
ドクターもナースも、もちろん院内では白衣姿なのですけれども。
しかし(今でもそうかは分かりませんけれども)その白衣の下は軍服姿で、襟には階級章が付けられていたのを、今でも覚えています。

<映画のことば>
演劇学校なら近くにある。
芝居なら、そこでやれ。

<映画のことば>
「待ってくれ。電話を一本かける権利はあるはずだ。」
「映画の観すぎだな。」

<映画のことば>
「カネは払う。死と同じくらい確実に。」
「払わなければ、どうせ死ぬことになるさ。」

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talkie

4.5人の善意を信じ希望を謳うカウリスマキの傑作

2024年5月2日
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鑑賞方法:映画館

これはカウリスマキ作品の中でも最上位の部類に入る逸品。

夜行列車でヘルシンキに着いた男は、暴漢に襲われて重傷を負い、極貧の一家に拾われて命は取り留めるが記憶喪失に。日雇いをして暮らすようになった男は、炊き出しなどを行う慈善団体(救世軍)で働く女性イルマと出会い、心を通わせていく。

そう、これは記憶を失い過去をなくした男の人生のリスタートの物語。イルマとのピュアな恋も出色。

環境が人をつくる。記憶を失う前より善き人になれたのは環境によるものだろう。

不況下のフィンランドにあって、人の善意を信じ、希望を失うことなく、より良い社会を模索するカウリスマキ。

いい話は極端に苦手なのだけど、拒否感を覚えることがまったくなかった。カウリスマキ独特の淡々とした抑えた演出がいいんだろうなぁ。

カンヌ国際映画祭でグランプリ、そしてイルマを演じたカティ・オウティネンが女優賞を受賞したのも納得の傑作。

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エロくそチキン2

4.5ヘルシンキに着いたばかりの男性。強盗に遭い、記憶喪失になった話。 ...

2024年4月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ヘルシンキに着いたばかりの男性。強盗に遭い、記憶喪失になった話。
名前すら分からないことで、周囲と騒動になったり、時には良い関係になる場面もあったり。
もめ事もありながら、前向きなほうに進んでいたり。

過去を知る方 (元妻さん)から見て、まったく異なる人格者になられたのですね。
とても品よく描かれて、楽しめました。

列車内で、日本酒と和食が供されたり、クレイジーケンバンドの歌が聞こえたりもして、イイね!でした。

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woodstock

3.0独特な大人のラブストーリー!?

2024年2月29日
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鑑賞方法:VOD

本監督の評判を聞き付けて鑑賞。
うーん、独特過ぎる…嫌いではないが…うーん、結局どうしても独特過ぎてビミョーとしか言えない…
作中の「かけ算」「ハンニバル」「寿司」はウィットに富んでいて悪くない。そのあたりは本当に笑えて二重丸。
本作は「敗者三部作」の二作目とのことだが、他二作も観てみようかな。
ところで…本作を観て名優蟹江敬三さんを思い出したのは私だけだろうか。

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いけい

3.5記憶を無くした男とイルマの関係だけでなくその他の人とのエピソードも...

2024年2月19日
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鑑賞方法:VOD

記憶を無くした男とイルマの関係だけでなくその他の人とのエピソードもとても面白い。

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Mr. Planty

4.0そうなのかぁ、、、

2024年1月26日
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Apollōn_m

2.0見た。

2023年12月31日
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2点。
記憶喪失の話。ややおネムになる。

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プライア

4.0アキ史上最高傑作。

2023年12月26日
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鑑賞方法:VOD

労働者三部作、敗者三部作を経ての、今作。
いろんな要素が凝縮されている。
ラストシーンは涙なしには観られない。秀逸。

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そろそろだな。

2.5カウリスマキ分からない

2023年11月11日
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鑑賞方法:VOD

アキカウリスマキ監督の良さが私には分からない。

90年代あるいは80年代の映画かと思ってたら
2003年!
カット割や構図もシンプルだし、寄りの絵が多いので
舞台観劇でもしてるかのようだった。

楽しみ方としては、
この男の正体は一体?と言うところがあると思うのだけど、そこも割と簡単に解決してしまう。

ファンタジーぽい設定から社会問題への喚起に繋がって
行くと思うのだけど、冷静な台詞回しや落ち着いたキャラが多くて見方がよく分からなかった。

と同時にこう言う映画を良かったと思える人になりたい
とも思いました。

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奥嶋ひろまさ

4.5逆らわない人生

2023年9月27日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

主人公はヘルシンキに出てきて直ぐに暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負うとともに記憶を失ってしまう。
病院で死亡宣告されるが、なんとか抜け出し、コンテナで暮らす貧しい一家に助けられる。
怪我は治るが、記憶は戻らず、救世軍の世話になるが、そこで気になる女性と知り合う。
いろんなことが起きるが、この主人公、決して逆らうことはしない。
人間の幸せって、流れに任せたほうがいいのかも。

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いやよセブン

4.0不機嫌なおじんおばん

2023年9月26日
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鑑賞方法:VOD

無表情なおじさんおばさんの希望のない毎日が少しずつ変化していくのを抑えた抑えた動きで積み重なっていくだけの映画なんだけど、なんでこんなに面白いのか。
後半にはそれを観ているだけで何故か笑けてくる不思議さよ。
視線のあっち、こっち、カメラのこっち側、と変化していくのも気持ちいい。
まずそうに吸うタバコ、味がなさそうなスープ、酔わなそうなビール、どれも何故か心に残る。
堪能しました。

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あした

5.0『この世では神の慈悲ではなく自力で生きねば』

2023年9月21日
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マサシ

4.0人生やり直し

2022年9月19日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

幸せ

アキ・カウリスマキの『浮き雲』に続いて本作はフィンランド三部作?敗者三部作?の二作目でもあり、記憶を無くした男というあらすじがハル・ハートリーの『愛・アマチュア』を想起させられる内容でもある。

悲惨な状況に陥りながらも悲観的にはならない、基本的に周りの人々の優しさに支えられ観ている側も一安心、悪は成敗され都合が良い気もするが単純な程にハッピーエンド、そんな終わり方が素晴らしいと思える感覚とそれぞれの登場人物が素敵で人情に癒されたり。

寿司を食いながらクレイジーケンバンドの「ハワイの夜」が流れる唐突さが可笑しくも衝撃的で「MottoWasabi」って曲も日本贔屓なアキ・カウリスマキのセンスが最高。

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万年 東一