「ブレッソンが描く容赦のない悲劇」少女ムシェット エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
ブレッソンが描く容赦のない悲劇
『バルタザールどこへ行く』に続くロベール・ブレッソンの長編8作目。
前作同様まったく救いのない悲劇だった。ロバのバルタザールを14歳の少女ムシェットに置き換えた構図。
病気の母親はベッドから出ることがなく、父親は酒に溺れて暴力を振るった。ムシェットは極貧の中で生きていた。着替える服もなく、学校では無視された。孤独だった。
これは世界標準の悲劇。
どこにでも、いつの時代にでもある悲劇。
最後まで容赦なかった。
伝説のラストシーンを目に焼きつけた。
ブレッソンのもう一つの傑作であります。
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