「この二つの国は一緒にならなくてもいいんじゃないか?なんて思い描いてしまっていた。」JSA はるさんの映画レビュー(感想・評価)
この二つの国は一緒にならなくてもいいんじゃないか?なんて思い描いてしまっていた。
長い間、ほったらかしにしていた映画だった。「シュリ」以上の映画にはなっていないんじゃないかと勝手に思い込み、恋人の気を惹くためにわざとらしい無視を決め込むバカな男のような気分だったんだ。
思惑は見事に外れた。
兵役から解放されるのに後数か月。そんな若い兵士の義理と人情に揺れ動く話。
命の恩人に対して報いる方法が今風の軽いノリで始まってしまう悲劇。結末が見えない日活の無国籍映画のように安易に平和を語ってはならない。そんな教訓話のようだ。
曖昧の形で収束することが最も良いのだ・・・・そんな爺の戯言に思わず納得してしまいそうになった自分に腹立ちを覚えた。
手を伸ばせば届くところに親兄弟友達がいる。にも拘わらず、互いに殺されないために自らを欺き続けなくては生きられない人々。心の在り方はどうあるべきなのだろう。
またしても、答えは風に巻かれてしまった。
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