「毛深くて何が悪い!?」ヒューマンネイチュア kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
毛深くて何が悪い!?
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『マルコヴィッチの穴』コンビのスパイク・ジョーンズ&チャーリー・カウフマン製作。設定だけは異常に面白いのだが、人間の本質を突いているようでもあるが、異質な部分だけを追求しているような気がしてならない。
これを欧米の映画館で観ると下卑た笑い声がいっぱい聞こえてきそうな映画だ。『アダプテーション』でもそうであったが、日本人の感覚ではクスクスと堪えた笑しかおこらないであろう。パトリシア・アークエットが頭髪まで剃ってしまうシーンがあるのだが、ほんとに剃っているのかどうか気になってしまうほどリアルだった。
実際にインターネットで調べてみても、hairlyというコンテンツが存在するし、毛深い事が軽蔑されるべきことではないはずだ。したがって、何に対して笑っていいのかも理解しがたいのだが、人を外見で判断してはいけないという教訓を訴える映画でもなさそうだし・・・・やはりわからない。ラストは衝撃的というか、色々良心的に考えさせられた内容をも全て覆す手法!自然を最も愛している人間が、実は、一番俗的で物欲的で憎まれるべき存在であったことに気づく。後味がとても悪くなる作品だ。
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