「とても奇妙なSF」銀河ヒッチハイク・ガイド odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
とても奇妙なSF
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今までのスペースものとは趣を異にする奇妙なコメディ映画、原作からして旅行中に言葉が通じず難儀した経験をもとに書き上げたと言うが妄想が凄すぎて半分も理解できない。イギリス人で無神論者、動物愛護家、速い車やカメラが好きでMacを愛用というプロフィールから彼の妄想の一端を伺うしかないだろう。皮肉屋で知られる英国人気質だからキャラやエピソードも皮肉や風刺のてんこ盛り、相当フラストレーションが溜まっていたのだろう。宇宙連邦のような統治構造は既出の話題作の借景なのだろうが地球が宇宙人のビジネスで誕生したとは突飛な解釈、おまけにスペアまで作ってあったとは驚いた。宇宙や生命の起源の謎をコンピューターに聞くのは無理がありますがこれも皮肉でしょう。お馬鹿を装っているが実は知的ゲームという大人の遊び感満載なのですがCGではない着ぐるみたちや玩具のような宇宙船、ディズニーランドのような仕掛けは極端に子供向けなのでターゲットが不明です。
殺傷でなく思考を変える価値観転換銃や最先端ロボットが内省的など実に深いですが、くしゃみ星人のボスがジョン・マルコビッチ、如何わしさではピカイチのはまり役じゃーありませんか、硬軟合わせ技お見事です。ややこしいことが苦手でなければ楽しめるかも知れません。
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