ガールファイトのレビュー・感想・評価
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手が早い女子高生が弟の通うボクシングジムに立ち寄ったとき、ボクシン...
手が早い女子高生が弟の通うボクシングジムに立ち寄ったとき、ボクシングこそが自分の求めていた“何か”だと確信する。
反対するであろう父親に隠れてジムに通う。弟も協力して、目に見えて成長し強くなる。
同じ階級なら男女の公式試合も有りなのか?
フェザー級の男女が戦うとして男が「女性を殴れない」と言う感情が湧くのでは? と勝手に考えました。最近観た『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』で池松壮亮が「女性の腹を蹴る演技が出来ない」と言ってたのも思い出す。しかしこれは撮影の事。
『ガールファイト』では真剣勝負の設定だ。
ミシェル・ロドリゲスのデビュー映画。公開募集された350人の中からの大抜擢で、役者経験もエキストラ1回、ボクシング経験も無い、演技指導も受けた事がない彼女がボクシングの指導を5か月間を経て挑んだ本格アマチュアボクシング青春映画。恋愛要素も有り。
手を叩く音やフラメンコのリズムを効果的に使った音楽などもカッコいい。
監督は自身のボクシング経験を生かして今作の脚本も書いたカリン・クサマで日米ハーフの女性。デビュー作である本作で2000年サンダンス映画祭でグランプリと最優秀監督賞を受賞。
この頃のミシェル・ロドリゲスは「いつかアクション俳優になりたい」と言っていたらしく、後に『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』(2020)で紹介される程のアクション女優となる。
愛に生きる者はリングで死ぬ!
ダイアナがボクシングを始めた動機は何だったのだろうか。ケンカ早い性格をスポーツで昇華させるためか、父親のように負け犬になりたくなかったのか、まさかとは思うが、父親を殴ってやりたかったとか・・・ま、それはいいとして、姉思いの弟が微笑ましくてよかったです。もちろん、最初は下手くそだった彼女が徐々に上達するところ!上手くなったもんだ。
ジム内に貼ってあるポスターの言葉もよかったけど、「愛に生きる者はリングで死ぬ」って台詞が気に入った。
ちょっと物足りないのは、ジムの費用を稼ぐことをしなかったことと、ロードワークのシーンがなかったこと。やはりボクサーはハングリーじゃなきゃね。それと、ラストの決勝戦は若貴の兄弟対決を思い出しちまった(笑)。結果はどうでもいいよね。
ハングリー精神はエネルギーに変わる
バイオハザードといい、女優という華やかなイメージとはおよそかけ離れた役を演じることが多いM・ロドリゲス。今回もプロボクサーとして、トレーニングからスパークリングまで、体当たりでガッツな演技を見せてくれた。
父のDVで母を亡くしたダイアナは腐った日々を過ごしていたが、ボクシングに出会い、活路を見出す。訓練が過酷なほど、情熱を増していく。性別からくる偏見や差別も跳ね除ける。
痛みや辛さという刺激が主人公に生きていることを実感させるのだろう。
ハングリー精神は大きなエネルギーに変わることを示してくれた。私も、そしてこれから生まれてくる赤ちゃんにも逆境を跳ね返す強い人間になってほしいと思った。(今妊娠しているので、ふとそんなことを感じたのです。^^)
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