「≪大爆走・野蛮地獄≫」サンフランシスコ連続殺人鬼 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
≪大爆走・野蛮地獄≫
デヴィッド・フィンチャーはゾディアック事件に関わった男たちを人間ドラマとして描き、犯人をモデルにした『ダーティハリー』は翻弄されながらも勧善懲悪モノとして、本作はゾディアックの犯行を再現して描きながら動機なき殺人を躊躇なしに実行する犯人の人間性を想像でありながら描写する感覚がリアルに思える。
コミカルで禿げたオッさんの女性蔑視な態度にゾディアックを名乗る最初の人物として、真面目に見える郵便配達員の理不尽に扱われる他人に対する歪んだ感情と小動物に対する優しさが異常に思われ、この時代の特有なのか悪魔崇拝的なイメージと陳腐な殺人描写が気味の悪さを助長させる。
いまだに未解決事件として、現実が映画みたいで、この事件が非現実のように思えてしまう!?
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