「リオ五輪を前に見たかった作品。」シティ・オブ・ゴッド sakamichiさんの映画レビュー(感想・評価)
リオ五輪を前に見たかった作品。
鶏を捌く冒頭シーンから、引きこまれてしまう。 30年におよぶスラムに育ち、生きる人々を活写した群像劇。
洪水など住む家を失い、国策として強制移住させられたリオの居住区で、あたりまえのように銃をもち、生きるため強盗傷害、殺人までを繰り返す少年たちの生きざまを活写する。
警察をも買収しながら、スラム街で生きる1960年代から80年代までを描いた傑作。
原題の小説が事実に基づくというだけでなく、製作者たちの本気も終始伝わって、心の中に遠慮会釈なく踏み込んでくる。
興行成績ばかり気にして、薄っぺらい中味が多いハリウッド映画とはちがう。
製作者の決意が真っ向から圧倒的な作品、一見の価値ありオススメしたい。
リオ五輪を「ジカ熱」を理由に辞退する選手が報道されているが、実は治安の悪さがほんとうの理由ではないか?
そんな、説得力もある傑作だ。
コメントする