「息をし続ける」キャスト・アウェイ 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
息をし続ける
目標や希望がなくても生きる。ただ息をし続ける。
今の日本人にとって光のような言葉じゃないだろうか。
公開当時はたぶんトムハンクスの一人芝居。地味そう。と言うことでスルーしてたと思うのだけど、いざ観てみると、今作はトムハンクスの代表作なんじゃないのか?と思った。
漂流し4年後とモノローグが流れた時、「え?その4年が大事なんじゃないのか?」苦労を細切りでも見せた方が…と思ったら次に出て来る痩せて筋肉質に、だけどやつれてるようなトムハンクスを見て、
それだけで説得力があり引き込まれた。
お喋りだったのに漂流後は口数も少なくなったりとか、
戦争に行った兵士が帰還後の日常に戸惑うように、
パーティーで残されたカニを見る仕草や、簡単にチャッカマンで火を付けたり、ベッドでなく床で寝たり、
トムハンクスだからこそリアルさが保たれて面白い作品になったように思う。
ウィルソンとの絆も良かったし、教訓めいた言葉もあって、とても良かった。
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