劇場公開日 2023年7月28日

「「国宝」がらみで見てみました」さらば、わが愛 覇王別姫 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 「国宝」がらみで見てみました

2025年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

陳監督は、以前北京空港の出国手続きで、すぐ前に並んでいて、ビックリしたことがあります。「国宝」の李監督が、この映画の影響を受けたという話を聞いたので、見てみました。有名な作品ですが、見るのは初めて。
「国宝」の方は、基本的に自分たちの都合や問題でいろいろ振り回されることになりますが、こちらは、自分たちの問題だけでなく、社会情勢という自分たちではどうしようもないことに振り回されることがせつないですね。1930年代から70年代まで、中国の人達が巻き込まれたことが、かなりリアルに描かれており、東アジアの近代史を知るのにも役立てると思います。それがゆえに、今回のバージョンは現地では上映できないでしょうね。袁四卿役の葛優主演の「活きる」と合わせてみると、当時のことがよく分かります。
「国宝」でも出演者の女形ぶりが話題になっていますが、レスリー・チャンの女形は、それ以上にキレイでしたね。
京劇のセリフの、男と女を間違えるということが何度か出てきますが、本来男なのに女を演じるということ、本来男なのに男に求められること等、程蝶衣という人が、性別を超えているといるということを表しているんだと思いました。

豊島区のはずれ
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