劇場公開日 2023年7月28日

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「京劇「霸王别姬」と表裏一体の物語、中国近現代史のうねりに翻弄される三人の男女の運命。叙情劇と叙事劇とが見事な合体を見せる映画。」さらば、わが愛 覇王別姫 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0京劇「霸王别姬」と表裏一体の物語、中国近現代史のうねりに翻弄される三人の男女の運命。叙情劇と叙事劇とが見事な合体を見せる映画。

2019年12月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

①2回目の鑑賞で初めての映画館にての鑑賞。映画館で観れたお陰でラスト・シーンの意味がよくわかった。
②一方、前に観た時に印象深かったシーンが2つ無かったぞ?記憶違いか、4K版にする時にカットされたか?(そんなことはないだろう…)お陰でレスリー・チャンが前に観たとき程は美しく見えなかった…
③チャン・フォン・イーは男という生き物を、コン・リーは(いつもの様に)女という生き物を体現している。そしてレスリー・チャンは…蝶衣という人間を体現する。
④この映画は前半と後半とで演出方法が微妙に違う。
前半は群衆劇のよう。子役を主役として前面に出すよりも当時の中国の時代背景と京劇の伝統的な世界とを克明に描き出す。
大人になりコン・リーが登場する後半は、その時々の時代相を点描するのは代わりないが、セットが簡素化し、中心人物三人による舞台劇のような様相を呈するようになる。

もーさん