「激しく、切なく、美しい愛の物語」さらば、わが愛 覇王別姫 シネマばかさんの映画レビュー(感想・評価)
激しく、切なく、美しい愛の物語
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久々に心底、「観てよかった」と思った傑作。
京劇「覇王別姫」を軸に、蝶衣・小楼・菊仙の愛憎劇と近現代の中国を壮大に描き、しかも見事にバランスが取れている。
レスリー・チャンが演じる蝶衣の性別を越えた美しさは奇跡的!「美しい」という形容詞では足りないほどの存在感‼
蝶衣の演劇でのパートナー・小楼への叶わぬ愛と憎しみ、小楼の妻・菊仙への激しい嫉妬、そんな自らへの絶望と苦悩。
そして時代や体制が変わっても失う事のない京劇への矜恃。
まるで人生や魂が「覇王別姫」の虞姫とリンクしていくようで圧倒される。
単純に、同性愛やボーイズラブと言う言葉では括ることができない格調高く、哀しい男たちの物語です。
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