「リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画」最後の戦い たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画
リュック・ベッソン監督の初めての長編映画監督作。
音楽と効果音のみのモノクローム映画で、セリフをすべて排除しながら、これだけの映画を作ることが出来る才能に脱帽の一作。
映像も、様々な驚くようなアングルでのカメラ、構図内での人物配置などのスタイリッシュさが光る。
近未来の物語というのは、割とすぐに判るが、セリフが無い中で「どういう物語?」と思って観ていくと、わずかに生存している人々は皆が言葉を失って、男たちは水や食料を求めて戦いを繰り広げていく…というのが分かる。
冒頭での一人の男がダッチワイフを抱く場面、雨が降って来たと思ったら魚も降って来る場面は爆笑。
また、飲むものや食べるものに困っていても、絵画を眺めて楽しそうにする男を描く辺りは「どんな時でも芸術は大切…」というリュック・ベッソン監督の思いが伝わって来る。
また、男たちの戦いと共に、戦う男と医者の触れ合いはホノボノとしており、緩急つけた演出も見事。
女性もインパクト大。
近未来SF映画…というようなジャンルの映画となるのだろうが、リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画であった。
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