バッド・エデュケーション(2004)のレビュー・感想・評価
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嗚呼! 宿業
アルモドバルの『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』を見て
気に入ったので同監督作を・・・と
更に半自伝的なものだということで期待を膨らませて・・・
いやはや、壮絶な人生だったんですね
でも、一途で純粋な淡い愛かと思いきや、映画館で××するなんて
いきなり過ぎて、突拍子もないSTART ww
途中から現実とリアルの混乱が始まり、名前も入り乱れて
自分の記憶があっちこっちへ飛んでいき、揺らぎまくる
2回見ないと理解できないかも、と後悔だけが先走った
それはさておき、女装したアンヘンの美しさにビックリ
彼、ガエル・ガルシア・ベルナルの画像を探すと
アランドロン的なイケメンがヒットしたけれど、
映画からはもう20年経っているから、さすがに、もうおじさん
幼少時代の彼のボーイソプラノの歌声は、
保存したいくらい透き通っていて、うっとりと聴き入った
兄弟共にこっちの道を進むなんて凄い確率ですね
しかも個人情報筒抜けの田舎で
兄を反面教師として生きてきたにもかかわらず
『宿業』という言葉が浮かんできた作品でした
教会での性的虐待は、他の映画でも沢山出てくるので、日常茶飯事?
許しがたい歴史だけど、宗教も含めた「社会」がそうさせたのかも
幼児性愛犯罪が、男女問わず現在でも絶えない底知れぬ闇だと知ったのは、つい最近
エンリケのように、強く逞しく乗り越えて欲しいものです
【「グレース・オブ・ゴッド」「スポットライト 世紀のスクープ」を彷彿させる内容なれど、声高にその問題を訴えず愛と秘密で織り上げるドラマに綴ったアルモドバル監督の手腕に唸る作品。】
■1980年のマドリード。
新進映画監督エンリケのもとに、神学校寄宿舎で親友だったイグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)が訪ねてくる。
エンリケはイグナシオの変貌ぶりに戸惑うも、彼が携えてきた脚本に惹かれる。
そこには、愛で結ばれるも引き裂かれた彼らの少年時代の悲劇が綴られていたからである。
◆感想が<Caution!内容に触れています。>
・ミステリアス要素を序盤では感じさせずに、進行するストーリー展開の上手さが、流石アルモドバル監督である。
・イグナシオを演じたガエル・ガルシア・ベルナルの七変化に近い演技にも魅入られる。
■幼きイグナシオが、マオロ神父の性的虐待を受けていたために、彼の人生が狂っってしまった事を、イグナシオの弟のファンは、神父の行いを白日の下に晒すためにイグナシオに代わり、エンリケに”訪れ”と言う脚本に認め、持参したのである。あくまで、自分は亡きイグナシオであるというスタンスを崩さずに・・。
<今作は、世に屡々出る聖職者の幼児虐待を隠れテーマとしながらも、新進映画監督エンリケと、”イグナシオ”の久しぶりの関係性を軸に、青年ふたりのスキャンダラスな愛と欲望の顛末を描いた作品である。>
とても面白かった
クズのゲイばかりが出てきており、この題材は本当のゲイの人にしか描けない。ミステリーの構成も見事でとても面白かった。特に劇中劇と現実の過去の出来事との線引きが不鮮明で、スリリングで危うくてよかった。確か中村うさぎさんが大好きな映画でおすすめされていた記憶があり、ずいぶん経ったけどようやく見れた。面白かった。生きていくのは辛い、ヤクをやめたい、家族は大切というような渾然とした気持ちを抱えて生きている人を丸ごとの存在として描いていて見事だった。
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