劇場公開日 2005年4月9日

「心の中は複雑だね。」バッド・エデュケーション(2004) Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5心の中は複雑だね。

2021年10月8日
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鑑賞方法:VOD

ガエル・ガルシア・ベルナルのインタビューを聞いた。彼の足跡をある有名なイギリスのインタビュアーが質問したものだった。子役、昼メロ、それから、アモーレス・ペロスでスターダムにのし上がったという実績で、1時間以上のインタビューだったが、深くないので飽きちゃったから全部観ていない。そこで、気になったのが、ガエルのトランスジェンダーの役で、どんな努力を重ねたかと言う質問だったようだが、ガエルは微笑んでいてよく答えていない。インタビューアーは『ジュリアロバーツにそっくりだが、どう?』 と言う質問にもあまりよくこたえていない。 その後、モーターサイクルダイヤリーの話になって、彼は大好きな役だったと言ってるが、具体的な説明が必要だった。

バッド・エジュケーションの映画の中で、アンヘル(弟)がトランスジェンダー役のザハラをやりたくて、その役を兄(イグナシオ)のカトリック学校時代の映画監督に脚本を渡して頼み込みこんだと言う内容なので、どう言う意味か知りたくてこれを観た。残念だが、私にとって、あまり面白くなかった。

1980年以降16年後くらいのイベントが舞台だ。印象に残ったことをいくつか書く。
ファン(弟、アンヘル役もする)この小さい村で、兄(イグナシオ)の存在は大変だった。トランスジェンダーで、麻薬中毒の兄を持つ弟はゲイの映画監督エンリケ(イグナシオの好きだった人)に言う。 これは言い訳に聞こえ、『どんな理由があっても、人の命をとることはできない』 と映画であるが、私は腹立たしく思った。エンリケ(フェレ・マチネス)は聞く耳を持たなかったし、ファンの『これ以上もっと先をいける』と言うエンリケのところに留まりたいと言う意志を拒否した。
それから、兄の手紙をエンリケに渡して、エンリケの元を去る。その手紙には一行しかかかれていなく、愛の告白の手紙でもなく、『親愛なるエンリケ、私は成功したと思う。』と言う風な意味だけ。 ここで、エンリケは心の中にあるイグナシオの思いを神妙に考えていたが、それを立ちきることができたと察する。 最後のシーンはエンリケの一番、素晴らしい心の動きだと思う。

やっと、これで、ザハラを演じたかった、ファン(弟、アンヘル)の気持ちが私は理解できた。それに、フィルムを撮り終わった時が大泣きした理由も。 意味が全て理解できた。

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