劇場公開日 2005年4月19日

「「おもしれえ!面白すぎる!」と言う南北(小日向文世)が面白すぎた」阿修羅城の瞳 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「おもしれえ!面白すぎる!」と言う南北(小日向文世)が面白すぎた

2018年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「おもしれえ!面白すぎる!」と言う南北(小日向文世)が面白すぎた。せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ・・・

 百人一首は苦手だが、苦手な人のために「“せ”で始まる句は一つしかないからこれを覚えておくといい」、という言葉を信じてこの句だけを覚えたものだ。しかし、苦手な人の考えてることは皆同じ。結局は「せをはやみ」争いになってしまう・・・

 ストーリーはこんなところかと思ったが、それよりも役者が良すぎるためか、全体のバランスが悪い。舞台劇としてなら通用しそうだけど、やりすぎ感漂う無駄なCGのため雰囲気が悪くなっていました。ストーリー的には、まず鬼の悪行がわからない。あの惨殺シーンがいきなり始まったときには、まるで征服者が先住民族を大量殺戮しているようだったし、映画なんだから、絵だけでも楽しめる工夫が欲しいところでした。大仏大の阿修羅の造形は良かったけど、戦うときに人間になるのはショボいですし・・・

 「ウォーター・フルーツ」「サンタフェ」。1991年の芸能ニュースを賑わせた2人の競演も中々いいけど、ついでに小柳ルミ子、川島なお美、藤田朋子等々を大胆にキャスティングしたら(テーマ曲はマドンナとか)・・・シャレにならないですね・・・すみません。

なんだかんだ言っても、歌舞伎シーンはかなり良かった(生で観たことないから)ので多少評価は上がりました。

kossy