「【”魔性の美青年剣士が、新選組内で引き起こした事。”】」御法度 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”魔性の美青年剣士が、新選組内で引き起こした事。”】
ー 大島渚監督が、「戦場のメリークリスマス」からテーマの一つとしていた”男色”を、舞台を幕末期に移し、妖しげなトーンで描いた作品。 -
■感想
1.今作がデビュー作になる加納を演じた松田龍平の切れ長の眼が、衆道(男色)の道に引きこまれていく中で、妖艶なモノになって行く様。
2.土方を演じた、ビートたけしの、加納の変容して行く様を観察し、惑わされる心持を独白で語る演出。
彼が、最後まで加納を信じようとする様。
3.加納が、最後には、自分を衆道(男色)の道に引きこんだ田代(浅野忠信)を”罠”にかけ、刃で手に掛ける、”この世のものではない”シーン。
そして、土方は桜吹雪舞う、桜の木を伐り捨てる・・。
<松田龍平は、デビューから凄い俳優であったことを、再確認した作品。大島渚監督の、独自の美意識溢れる映像にも、魅入られた作品である。>
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きりんさんのコメント
2021年11月3日
こんにちは、コメントありがとうございました。
・私に将来などありますか
・新撰組に入ったのは人を切るためです
・前髪を落とさないのは願掛けをしているのです
この加納の三つの台詞で、大島の脚本は“怪談”としての味付けがじわりと沁みてくると思いましたね。
夏に観るべき映画かもしれません。