「途中までは良かったのだが」スパイ・ゲーム Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
途中までは良かったのだが
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総合:70点
ストーリー: 60
キャスト: 75
演出: 80
ビジュアル: 75
音楽: 70
いくら何でも最後はやりすぎ。途中までがなかなか良かったために余計にがっかりしてしまった。
レッドフォードにすれば、もう引退するんだし、自分の老後をも犠牲にしたんだしということなのだろう。だがもちろんその程度の理由で済まされる話ではない。彼は組織内で情報操作をして敵対する大国である中国の蘇州に部隊を侵入させ攻撃したのである。ロシアやベトナムといった陸続きの国境近くならとにかく、蘇州にまでヘリを送り込めることが出来る力を持つ国がどこかを考えれば、相手国にすぐに誰がやったのか仕掛けた国を特定されてしまうだろう。
だからやることやったぜみたいな感じでのんきに爽快な気分で車飛ばして逃げ帰っている場合じゃない。この後に起きるであろう対立や報復とその被害を考えるとぞっとする。最悪の場合、戦争行為としてとられても仕方がない。そこまでして自分のやりたいことを勝手にやりたいのか、正義面したいのかと唖然として、それまでのドイツでのスパイの話やらベイルートの話やらが全てすっとんでしまった。この最後の結末が違えばずっと評価出来る映画だったのに残念。なんでいきなり結末だけこんな子供向けの漫画みたいな安いものになったかな。レッドフォードが自分のかっこいい姿に一人酔っている姿ばかりが残ったように思えた。
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