「スパイも結局は「人の子だった」ということ?」スパイ・ゲーム talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイも結局は「人の子だった」ということ?
相手にそれと悟られずに、相手が知っていることを聞き出す―。言ってみれば、それがスパイ(諜報員)の仕事ということでしょう。
そうすると、スパイの活動は隠密行動が鉄則であることは、当然のことのようです。
その意味では「〇〇〇は殺しのライセンス」みたいなことは、まったくのナンセンスといえそうです。死体が見つかり、捜査当局の介入を受けたりすると、自分の活動に支障が出たり、正体が露見してしまったりする危険を背負い込まなければ、ならなくなるでしょうから。
そして、相手が知っていること聞き出すためには相手と利害が共通しなければならないでしょうから、その意味で、ときには意図的に(計算づくで)利害関係を利用することも少なくないと思われます。
(利用できるときだけ相手を利用する―そんなスパイの活動をトム(ブラッド・ピット)がネイサン(ロバート・レッドフォード)を責める台詞が、作中にもあったと思います。)
それでも、ネイサンは失敗しかかったトムの救出を図ったのですね。ネイサンも(そして業務を通じて知り合った恋人?を救出しようとしたトムも)、「やっぱり人の子だった」ということでしょうか。
スパイをテーマとしたアクションものながら、そんな味付けも楽しめる一本だったと思います。評論子には。
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