スクービー・ドゥー : インタビュー
さて、マシュー&リンダに続いて、ラジャ・ゴズネル監督&プロデューサー、チャールズ・ローブンの登場。全米で公開されるや5600万ドル以上を叩き出した大ヒット作の監督&プロデューサーが語る、「スクービー」秘話、そして続編のストーリーは?
ラジャ・ゴズネル監督 インタビュー
「キャラクターの役回りが、原作と同じじゃつまらない」
(編集部)
──CGIで表現されたスクービーはもちろんなのですが、原作ファンの期待を裏切るようなストーリー展開にも驚きました。
「それは、ダフネやスクラッピー(スクービーの甥っ子)のことだね(笑)。“このキャラはこうだ”という、古くからのファンの固定観念を覆すのは大きなチャレンジだった。リスクもあったし、内部でも随分と揉めたよ。でも、せっかく実写で映画化するのに、キャラクターの役回りが原作と同じじゃつまらないよ。原作を超えて登場人物たちが成長する物語、そう、誰が観ても楽しめる、より良い作品にしたかったんだ(単なるカワイコちゃんだったダフネはマーシャルアーツ・アクションを見せ、スクラッピーはなんとラストで……)。もちろん、CGIで2次元のキャラクターを3次元に創り上げたことも、ぼくにとって大きな誇りとなったよ」
──続編の製作も決まっているそうですね。
「そうなんだ。来年春から撮影開始、公開は2004年夏になるかな。物語は……秘密なんだけど、スクービーたちがアニメで退治してきた多くのモンスターが、リベンジしにくる話だよ。もちろん“成長”をテーマにしてね(笑)」
プロデューサー チャールズ・ローブン インタビュー
「“運命の働き”とは面白いものだね」
(編集部)
──映画の完成まで、8年の歳月を要したそうですが、どうしてそんなに時間がかかったんでしょう?
「とにかく、脚本に時間がかかってね。ファンの数が半端じゃないので、まず彼らに受け入れてもらえなければならない。さらにその上で、驚きと創造性に満ちたものが必要だったんだ。そのブレンドに苦労したのを覚えているよ。そう……3本分の脚本は捨てたかな。ただ、“運命の働き”とは面白いものだね。我々が時間をかけすぎている間に、(映画会社の)ターナーはワーナーに買収され、さらにワーナーはAOLと合併した。脚本が完成するころには、アニメーション、ビデオ、インターネット、キャラクター商品……それこそ、スクービーを巡るメディアの環境が熟成されきっていて、なおかつワーナーグループの期待も大きくなっていたんだ。まさに最適のタイミングで映画化できたと思うよ。ただ……一緒に初期から企画を進めてきた経営陣は、みんな辞めていなくなっていたけどね(笑)」
──それは皮肉なお話ですね(笑)
「ははは、でも映画はとてもうまくいったよ(笑)」