「元祖英国ラブコメ」プライドと偏見 SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
元祖英国ラブコメ
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原作は夏目漱石も読んだ18世紀の世界的ベストセラー恋愛小説。最近、配信のラインナップにあったので観てみたら、男系相続社会での女性の婚活事情が描かれていて面白かった。
地方の貧乏貴族の子供5人は全員女。当時、相続権は男性にしかないとのことで、会ったこともない遠縁の男性に全部持っていかれる。なので、父親が健在の間に5人の娘達を片付けたいと母親がキーキーするのも無理はない。
主人公である次女は母親の圧には屈さない。おそらく当時の女性としては進歩的で、婚活を兼ねたパーティーも自然体で楽しみ、愛すべき人に出会えたらというスタンス。そして女らしくて美人の長女、努力が空回りしていて少し可哀想な三女、猪突猛進な四女と姉妹の行く末も絡み合って、あれ、これって次女は若草物語のジョーになるパターン?と心配しながら観ているうちに、気づけば、出会った時は最低の印象だった相手と…というミラクルハッピーエンドの王道ラブコメになっていた。
美術も優れていて、特にパーティーのダンスシーンは、踊り自体も盆踊りよりずっと運動量があるんだなと興味深くて(何と較べてるんだろw)、目を引いた。キーラ・ナイトレイはこの作品で高い評価を得たとのことだが、確かに主人公の雰囲気がとてもよく出ていたと思う。お姉さんの古典的美人な感じもジュディ・デンチの意地悪な感じも良かったし、お父さんもダーシーもチャラい若者も(私も騙されそうになったw)皆、好演だった。
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