「会話は誠実でなければならない」プライドと偏見 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
会話は誠実でなければならない
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映画「プライドと偏見」(ジョー・ライト監督)から。
原作は、ジェーン・オースティンの同名小説「高慢と偏見」
原作がしっかりしていると、安心して観ていられる、と
何度か映画レビューでも書いた。
最近のラブストーリーは、キスシーンやSEXシーンまで、
とにかく触れ合うことで、愛しあっていることを表現するが、
この作品は、そういったシーンは皆無だけれど、
2人が少しずつ惹かれ合うことが感じられる作品とも言える。
主人公の名は、女性が「エリザベス」、男性が「ダーシー」。
最終的には、ハッピィエンドとなる2人であるが、
冒頭、詩、愛情について意見を交わす場面がある。
女「詩には愛を遠ざける力があるんですね」
男「詩は愛の糧かと・・」
女「詩は強い愛には糧ですが、弱い愛には毒です」
男「愛情を育てるには?」
女「相手にそそられなくても踊ることです」
この会話の前に、ダーシーがエリザベスの印象を
「悪くないが、そそられはしないな」と語ったことを知り、
こんな会話へと続く。
イギリス田舎町の素敵な景色と重なり、作品全体が美しいし、
「彼はとても誠実です」「会話は誠実でなければならない」など、
「誠実」という言葉が浮かび上がったラブストーリー。
そう言えば、最近「誠実」という言葉、聴かなくなったなぁ。
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