「思ってたんと違う「ロミオとジュリエット」」ロミオ&ジュリエット NandSさんの映画レビュー(感想・評価)
思ってたんと違う「ロミオとジュリエット」
前提として
・バズラーマン監督の他作品は未視聴
・予告編も未視聴
・「ロミオとジュリエット」の日本語訳版は読後
現代(1990年代後半)に作り替えた「ロミオとジュリエット」ということで、どんな風なのかと期待して視聴。
OPで色んな音がミックス。モンタギューとキャピュレットの設定がドキュメンタリーテイストで映されていく。かなりテンションが上がる良い演出。
しかし、本編が始まってから違和感が生まれる。
…………かなりコメディ寄りじゃない??
もちろん、クライマックスである悲運の死につなげるために、他のシーンをコメディ寄りにしているのは分かる。
けれど謎カット・謎演出が多いうえに濃すぎて、ロマンスのシーンについていけない。
ロマンスのシーンが弱いのか、と言われるとそうでもないので、単純にアクが強すぎるだけだと思う。
その影響なのか、マキューシオの死があんまり心に来なかった(というか傷浅くない?実際あんなもんで死ぬの?)。あとティボルトのギャグみたいな見た目もかなり悪い方に影響してる。
でもロミオVSティボルトのシーンは良かった。
あと乳母さん。なんか汚い。多分これは好みの問題なんだけど、メイクはケバケバしてない方が乳母さんらしさがあると思う。ジュリエットとの絡みを見ていて嫌悪感も感じないようになるはず。今作はちょっと苦手。
ついでに言うと乳母とジュリエットの会話のシーンが少し物足りない。もっと欲しい。
面白い試みが多々あるものの、それらが観客にしっかり刺さるかどうかは人による。ここは残念なところ。
けれど、これまで観たことのないような「ロミオ&ジュリエット」が生まれたことは素晴らしいと思う。
コメディの匙加減が惜しい作品でした。
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