「児童は難解?見応えのある作品の片鱗を感じます。」ハリー・ポッターと秘密の部屋 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5児童は難解?見応えのある作品の片鱗を感じます。

2023年10月6日
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内容は、原作J・K・ローリングの映画化第二弾ハリーポッター自身や周りの人達の人間模様を深く掘り下げる学園サスペンス映画。ハリーポッターvsヴォルデモートの構図を軸に、より一層掘り下げた作品。
印象的台詞は『何か言いたい事はないか?!』ダンブルドア校長が質問する場面。視線演技が素晴らしい。劇中に3回出てくる場面は、ハリー・ポッターとヴォルデモートの選択の違いと後々人間的な成長の度合いを表す様に感じる3度目の問いかけに答えるハリーの成長ぶりが心地良かった。二人の心象風景との明確な違いを如実に現すいい問いかけになっていた様に感じました。
印象的な場面は、人間関係の掘り下げ方がブリティッシュぽくて面白かった所です。決して混血を認めない思想vs自由な思想。主人vs奴隷。ブルジョワvsプロレタリア。貴族vs平民etcそれとなくて分かりやすい構造で作られてる辺り面白かった。ほんの些細な行動や言葉で分かる区別意識は、大人になって楽しめる部分かも知れません。
印象的な景色は、やはりホグワーツ城の全景と自然の風景描写です。この二つがしっかりしてるので物語の没入感が違います。
第一作と比べるのも何ですが、二作目は物語の進行上の伏線やこれから先に繋がる伏線やが巧妙に張られ骨格がしっかりしていて論理的整合性がある様に感じました。一作目での興行収入が良かったから、先見の明が立ったのかもしれないと予算を感じてしまう出来でした。恐らく何周見ても楽しめる想いを込めた作品。それにしても登場人物の成長ぶり甚しいです。

コバヤシマル