「【”ネズミの国に棲む人々”が”人を裏切り、誰も信じられなくなっていく姿”を、マーティン・スコセッシ監督がアイロニックに描き出した作品。】」ディパーテッド NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ネズミの国に棲む人々”が”人を裏切り、誰も信じられなくなっていく姿”を、マーティン・スコセッシ監督がアイロニックに描き出した作品。】
今作の舞台は”サウシー”である。そう、アイルランド系移民が多く暮らすサウス・ボストン。
多くのマフィア映画の舞台にもなっているし、実在したアイリッシュ・マフィアの首領”ジェームズ・”ホワイティ”・バルジャー”が且つて牛耳っていた土地である。
そして、かの有名なFBI捜査官ジョン・コノリーとの癒着が今作の下地になっているのは、巷間でも有名であろう。
[2016年公開の”ブラック・スキャンダル”で詳細が描かれている・・]
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マサチューセッツ州警察から
”フランク・コステロ”(ジャック・ニコルソン:相変わらず、怖いなあ・・。狂気を帯びた演技の迫力が凄すぎる。)率いるマフィア組織に潜入捜査官として潜り込んだ、警察学校を優秀な成績で卒業した
”ビリー・コステガン”(レオナルド・ディカプリオ:今作での演技は、現在の凄みある演技に通じる程凄いと思う)と
”コリン・サリバン”(マット・デイモン:冷静なふりをしながら、フランクと繋がる役をコレマタ好演。)は"幼い頃からフランクに恩義"があり、警察学校卒業後、警察に配属された際の任務が、”フランク逮捕のために特別に設置された組織:特別捜査課”だった・・。
そして、特別捜査課には、
1.クイーナン警部(マーティン・シーン:渋くなったなあ・・)
”ビリー・コステガン”を潜入捜査官として送り込む。
2.ディグナム巡査部長(マーク・ウォールバーグ:この頃から”熱い役”だったなあ・・)
3.エーラビー警部(アレックス・ボールドウィン)
達が、陣取り
更に、”コリン・サリバン”の恋人であり、神経衰弱ギリギリの任務に就くビリー・コステガン”の精神科医(から、良い仲に・・・)の”マドリン”を演じるのがヴェラ・ファーミガである。
ーそれにしても、”コリン・サリバン”と”ビリー・コステガン”って、見事な相似形だなあ。-
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もう、この陣容だけで、お腹一杯である。更に彼らが持ち味を思いっきり発揮する、秀逸な脚本にも今更ながら驚く。
-今作は、香港映画のリメイクだそうだが、マーティン・スコセッシ監督は舞台を上記のサウシーに変え、アイリッシュマフィアの攻防を描いた、見事に換骨奪胎した作品である。-
<初見時には、レオナルド・ディカプリオとジャック・ニコルソンとマット・デイモンの演技にほぼ魅入られていたが、久方ぶりに鑑賞すると、他の役者の演技やプロットの秀逸さ、醸し出される緊迫感に圧倒された。
改めて凄い映画である。堪能した。>
ーあの、”ラスト・シーン”をどう観るか、も醍醐味の一つと考えたい。-
<2007年2月 劇場にて鑑賞>
<2020年5月 別媒体にて再鑑賞>
NOBUさん
ジャック・ニコルソン、演技とは思えない程の( 観る度にそう感じさせられますが😆 )怪演でしたね 👀
台詞を聴き漏らさないよう、ラスト迄集中力を要しましたが、とても面白い作品でした。