ネタニヤフ調書 汚職と戦争のレビュー・感想・評価
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最近よく耳にすることを具体的に知る
腐敗した政治家による虐殺容認
ネタニヤフとその妻・サラの、背任=贈収賄による国家私物化の証言と証拠がたっぷり。
これをもみ消すために、最高裁を敵に設定し、差別主義者でガザとヨルダンの併合を掲げる元テロリストが党首である極右政党と連立政権を立てたことがわかる。
偏向せず、証拠を並べただけの道筋がしっかりしたドキュメンタリー。
そりゃ、ネタニヤフがイスラエル国内では上映禁止にするのも当然。
映画では、そもそもガザに侵攻したハマスに、ネタニヤフがカタールを通じて資金援助していたことまで暴露。
別の組織と対立させ、壊滅した地域の利権を取るためにハマスを育成したが、極右政党に同調したハマスが暴走。
民族対立や、歴史的背景、イギリスをはじめとした連合国が行った第二次世界大戦時のアラブ人とユダヤ人への二枚舌=嘘から始まった建国など、他の要因はあるにせよ。
緊急事態を利用し、裁判を停滞させ、保身を図るために、ネタニヤフはハマスを抑えることもなく、虐殺を黙認しているのが現状であると。
長期政権で腐敗したり、マスコミに対する脅迫的な強権発動したりする政治家の言うことはいつも同じ。
「私を蔑める陰謀だ」
「左派の扇動だ」
行動も同じ。
法を軽んじ、勝手な法解釈による恣意的運用をし、司法を阻害し、法治を壊して、自らに有利な人治を始める。
自分を批判する者たちはすべて敵で、非国民でとレッテルを貼り、国民を分断する。
劇場政治に見せるが、実のところ、自分の支持者以外は国民ではないと見捨てる独裁政治に他ならない。
それは、国の破壊そのものである、と。
ロシアや中国の目指すところは、皇帝になり変わることであろうが。
ネタニヤフのイスラエルが目指すのは、自らがヒトラーやムッソリーニや金正日になることだろう、と思いました。
この作品をアメリカとイスラエルが共同で作ったことが、意義あることだと思いました。
これを他山の石とし、日本は法治の徹底を復活してもらいたいとも思いました。
人治に陥ると、法や国に見捨てられた人々が無敵の人となって、街中で無差別殺人を行ったり、要人への腹いせテロを行ったりしますからね。
ドキュメンタリー映画にもR指定を!
ドキュメンタリーなので、内容に関することを一切控えたい。
だが、とにかく衝撃的だ。
会話の文脈はどうあれ、一国の首相や官邸首脳の耳を疑う衝撃発言や、命に関わる衝撃映像。
これらの映像をもってドキュメンタリーには珍しいR指定をして頂きたい。覚悟を持って見てもらった方がいいという意味でも。その方が内容をより深刻に受け止めることになる。
その衝撃発言や映像は、イスラエル国内で上映禁止であり、当人のネタニヤフ首相が訴訟を起こしていることから、内容を想像するといい。そういう画が後半目白押し。
劇映画でもドキュメンタリーでも結局のところ、真実は観客の受け取りの中にある。
10月10日の停戦協定以後も、イスラエルからの戦闘行為で死人が絶えない今、しっかりと見届けたい映画だ。
なぜ戦争が終わらないのかに言及しているドキュメンタリー
ネタニヤフ首相の収賄事件の警察の尋問ビデオが流出したということで観に行ってきました。
2時間くらいナマの尋問ビデオ観せられても大丈夫なマインドで望みましたが、確かに前半は特に奥さんに対する宝石の賄賂がメインの小物感で少し退屈でしたが、後半のイスラエルの内情から今も続く戦争まで言及する巻き返しがすごかった。
戦争扱った映画ってフィクション、ドキュメンタリー問わず、現場の悲惨さから厭戦感を訴えるものが多くて、それはそれで大事なことですが、やっぱり、欽ちゃんもよく言ってた通り「なんでそうなるの!」ってところが一番気になるところなわけですよ。
この映画は、この戦争が激化する原因に言及しているところが、ドキュメンタリーとして唯一無二の迫力ある作品になってる。
内容は映画を観て確かめてもらえたらと思いますので、ここからはボクの推測を書きます。
ハマスがイスラエル人の人質とってるのって、ガザへの攻撃の緩和を求めてるのかと勝手に思ってましたが、単にネタニヤフの資金援助がなくなって困った身代金強盗じゃない?だとしたら、イスラム国と呼ばれるISがテロ起こしたのと同じ理屈じゃないですか。
あと、ネタニヤフが戦争やめられないのは、ウクライナのゼレンスキーと同じで極右テロリストのいいなりになってるだけじゃんてこと。そりゃ、とめたら自分が消されますからね。
結論、こうなったらプロレスで学んだコミュニケーションを活かしてトランプ大統領にがんばってもらうしかないんじゃないかと思いました。ホント、期待しかない。
期待度○鑑賞後の満足度◎ “記憶にございません“イスラエル版⇒イスラエル版日野富子?⇒ハマスを肥やしていたネタニエフ…そして今もガザで罪なき人々が死んでいる…
①のほほんと平和ボケな日本であるけれども、こういう映画が上映禁止にならずに観られるということは日本に生まれ育って良かったな、と思える瞬間ですね。
②I'm feeling terribly sad that there's nothing I can do about this, but isn't there?
③現在ガザで起こっていることには複雑な背景・歴史があって、決してネタニアフ1人の責任ではないが、その政治的姿勢・政策・言動がその一因であることを、このドキュメンタリーは的確に炙り出して見せる。
一個人、それも権力を持った一個人の思想・行動が、その個人が住む国や地域、ひいては世界にも影響を及ぼす怖さ。
金銭欲・権力欲・野望・野心・保身・自身の正当化といった人間の負の面が紛争・戦争を引き起こす。それは人類という生き物の「運命」「宿命」なのだろうか。
そしてその「運命」「宿命」に翻弄され命を失うのはいつも市井の庶民や弱社会的弱者である。
ドキュメンタリーを締めくくるガザの映像に心を抉られる。
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