「欲に溺れモラルを失い…」ネタニヤフ調書 汚職と戦争 たま虫さんの映画レビュー(感想・評価)
欲に溺れモラルを失い…
浮気がバレて奥さんに頭が上がらなくなった男。葉巻き・シャンパンなど贅沢品ほしさに収賄を繰り返す夫婦。酒好きで感情の起伏が激しく夫を恐怖支配する女。警察に捕まるのがイヤで取り調べ中ウソをつき続ける男。“人間業とは思えない”記憶力を持ちながら自分の働いた悪事のほとんどを“覚えていない”男。保身のため極右勢力と手を組み市民殺戮に手を染めていく男。「人を操るのが得意」「平静を装うのが上手い役者」「息をするように嘘をつく」と評される男。最高裁を“去勢”した男。「彼女が政治に口を出さなければ国は変わる」と評される女。“私こそが国家”と勘違いした男。戦争のどさくさに紛れて自らの裁判を延期させる男。常に怯えていて誰よりも脅威に敏感な男──。
すべて一国の首相と、その妻の姿である。
本作には、権力を手に入れた人間が欲に溺れ、モラルを失い、国を破壊していく様が克明に描かれている。
「終わらない戦争は、彼の利益になる」
「全国民が、彼の人質になった」
警察から極秘リークされたという取り調べ映像は圧巻。
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