劇場公開日 2025年11月21日

「ストーリーは無いです。というか完全にない方がまだマシ。」落下の王国 4Kデジタルリマスター リリさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 ストーリーは無いです。というか完全にない方がまだマシ。

2025年12月2日
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鑑賞方法:映画館

結局のところ、監督が見せたい映像を見せられているだけで、映画である必要性を感じない。
CGのない時代のスタントを題材にした作品ということになっているが、最初と最後以外にスタントの描写がないのはどういうことか。
スタントマンであるロイが自分の理想の話を語り、自分が主人公になりたいのであれば、もっとスタントという要素が物語に組み込まれるべきではないか。あえてそこを切り離す意味がわからない。
17年も撮影場所を探したらしいが、その結果がこの程度かという印象。
舞台のシンプルさを美しさとして見せたいのだろうが、あまりに単色な空間すぎる。白黒時代だからという理屈かもしれないが、それならあのメインキャラたちの派手な衣装との整合性が取れない。自分たちを派手に見せたいなら、想像上の空間も派手になるはずだ。
結局、キャラクターの心情よりも監督の美学が優先されており、絶望している人間が語る作り話があんな内容になるのか?という点がずっと腑に落ちなかった。
何より、後半の監督の意図が見え始めたタイミングと、ラストの白黒映像の部分では、自分の大好きな『ニューシネマパラダイス』の劣化版にしか見えなくなり、「なんだこれ」と白けてしまった。

リリ
Yuさんのコメント
2025年12月7日

映像特化のコンテンツとして幅広く見せたい場合、時間とか予算的に映画以上に適したメディア無いと思いますけどね。少なくとも、映画でやる必要ないって意見は他の要素偏重の一面的な見方に過ぎませんね。

まぁ見せたい映像を一定の脚本や演出で見せてくれるって意味でクリストファー・ノーランなどの方が個人的に好きなのでこの作品が言うほどピンと来なかったのは共感するし、現実パートの重みがもっと欲しかったとは思いますが、主人公2人に対して違和感ないぐらいには納得感あるストーリーでした。

絶望したスタントマンでも、少女相手ならあれぐらいの話はするでしょ。モルヒネのために少女を楽しませて操る意図あったことも加味すれば、何ら不思議なことではありません。

理屈も大事ですけど、エンタメ楽しむならもっと行間読める感性身に付けた方がいいですよ。多感な時期過ぎてから身に付けるのはほぼ不可能でしょうが、絶対とは言い切れないですし。

Yu
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