「心が疲れる映画。」ダンサー・イン・ザ・ダーク かなりあさんの映画レビュー(感想・評価)
心が疲れる映画。
最初のミュージカルシーンで、いやこれ絶対事故る!と思いながら観ました。
人が貯めたお金を盗む→嫁に嘘をついてセルマ(主人公)を悪者にする→問い詰めたセルマが、「嫁には何も言ってない、沈黙の約束だから」と言ったのにもかかわらず、お金を取り戻して帰ろうとすると銃を向ける→嫁に嘘をついてセルマを悪者にする→揉め合った末セルマに撃たれると「よくも撃ったな、いや撃ってくれた。金がほしいなら撃て!」と言ってのける
何このムーブ…ビルひどすぎる。
このシーンが辛すぎて、思わず違うことをしながら観ることに。これ劇場とかで観ていたら耐えられないわ…。
裁判での嫁が嘘つきすぎてちょっと…。
お金のこと訊いてた?銃のありかを話したのではあなたでは?
裁判のシーンでいらいらしてしまいました。
そしてここまでして沈黙を守るのはどうなんですかね、普通言うよね…。
自分だけでなく息子の未来にも問題が起きるのに。
そして裁判中にもミュージカルするとは思わなかったw
セルマにキレて一旦関係が悪化するも、夜勤を手伝いに来る女友達が素敵。
ただ、セルマからその友達へのきちんとした感謝のシーンが作中ではないので…と思ったら、手術費代を弁護士費用にするのはどうなんですかね……。
アメリカの弁護士費用とか金融会社とか知らないけど、2000ドルなら20万くらい?借りられないのかなぁ…。
相互片想いのジェフに対しても都合の良い男のように扱っているように見えて、セルマが少し嫌な感じにも見えましたね。
セルマ、自分勝手描写が多いのでそちらにもイライラしていました。
看守の女性が素敵な人でしたね。
自分も母親ということもあったのでしょうけど、僅かな登場シーンで印象ばっちり。
最期、歩き出せないセルマに「(セルマは)自分で立てる、私に考えがある」と言って足音に意識させるの素敵でしたし、
目隠しにパニックになる様子に「規則が何、彼女は盲目なの!」ってカッコよすぎる。
最期、やってきた女友達の言葉で安心し歌い出すセルマでしたが、切り裂くように床が落ちる→歌が止まり静寂に響くガコンという音、に心が乱されました。
あれはちょっと…脳裏に焼き付くなぁ。
感情が揺さぶられ続ける凄い映画だなと☆4つけましたが、ストーリー的にも観ている最中の気持ち的にも、もう観たくないですね。
心がざわつき続ける疲れる映画でした。
端的感想
・本当に盲目の人が演じてる?と思えるくらい、セルマ役の女優の演技が凄い
・嫌なシーンがリアルに嫌なシーン
・ミュージカルのシーンが長すぎる!
・カメラワークが独特
・疲れた