「真っ黒で真っ白な、美しすぎる名作」ダンサー・イン・ザ・ダーク Monji_24さんの映画レビュー(感想・評価)
真っ黒で真っ白な、美しすぎる名作
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ストーリー、台詞、演技(特に主人公の)、映像、音楽、そしてミュージカルの立ち位置、どれをとっても、この映画の美しさを校正するために全て必要であったと思えるほど、非の打ち所がない完璧な作品だった。
セルマのあらゆる感情が顔の筋肉、指の動き、背筋や足並みに一つ一つ呈されていて、素晴らしかった。
「息子には母が必要」という意見を押し切って、母親としての人生で醸成されたであろう「息子には目が必要」という確信を貫いたセルマの強さ、そして、ジムとの面会での台詞「赤ちゃんを抱きたかったの、この腕で」という、この映画でこの1度だけ呈されたセルマ自身1人だけの欲望、人間らしい弱さ、私たちがそうさせない限り、終わりではない」という物語の芯、全てが美しすぎて、涙が止まらなかった。
99の悲しさ・虚しさの中でも絶対に揺らめくことのないセルマの美しさ、真っ黒で真っ白な映画だった。
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きりんさんのコメント
2022年2月14日
こんばんは、
おちゃらけたレビューで申し訳ありませんでした。
この映画への思いは他の方のレビューへのコメントとしてあちこちに書きました。
セルマの夢と愛。そして命の代価。それを敬意をもって見届けた親友たちの姿・・
畏怖すべき物語の輝きに、僕は打ちのめされました。