天国と地獄 Highest 2 Lowestのレビュー・感想・評価
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【クライム映画ではなく音楽映画】
A24作品として、本作は“クライム映画”として観ると理解しづらい。
むしろ「音楽映画」として受け止めたほうがしっくりくる一本だ。
扱っている題材自体は、よくある誘拐もの。
しかし、物語の随所に流れる音楽が強く主張し、クライム要素の緊張感を削いでしまう。
そのため、犯罪劇としての面白さは正直あまり感じられなかった。
一方で、劇中の音楽やその背景を理解できる人にとっては、まったく違う評価になるのだろう。
音楽を楽しめるかどうかで、好みがはっきり分かれる映画だと思う。
結果として、音楽映画なのかクライム映画なのか、どっちつかずに感じてしまった。
加えて、デンゼル・ワシントンが銃を手にアクションをする以上、どうしても“無双”を期待してしまう。
その期待を裏切られる点も、好みが分かれる要因かもしれない。
いろんな意味でチグハグ
スパイク・リー、どうしちゃったんだよぉ。
デンゼル・ワシントン主演で黒澤の名作「天国と地獄」のリメイクという、
どうしたって下手には転ばんでしょってな状況でこの出来栄えとは。
まずもってオリジナルが持つ格差社会のテーマが
なんと音楽産業の話にすり替えられてる時点で
もうそれ天国と地獄のリメイクでなくて良くない?
しかも既存のR&B曲以外の劇伴がどれも合ってない。
いや、悲しい時は悲しいメロディ、
車が動くと勇ましいメロディとあまりに陳腐な取り合わせ。
黒澤と言えば対位法じゃないの。
そして、デンゼルを主演(しかも音楽レーベルの社長)にしたことで、
「どうしてもデンゼル劇場にしなければならない」何かが発動。
全くつまらないわけではないけど、これは天国と地獄のリメイクではない。
スパイク・リーが黒澤明を尊敬してるなんて信じ難い
Denzel 最高!
黒澤明の映画のリメイク。 Spike Leeが監督でDenzel がメイン。私が初めてDenzelの映画を見たのはMo’better BluesでそれもSpike Leeとの映画。 あの頃のSpike Leeの映画はすごくよかったし、すごく深い意味がある映画ばかりでした。
今回のもすごく深い。もちろん黒澤明の映画をもとにスクリプトをアメリカ人にもっと伝わるように変えてありますが。
こちらも普通の日本人には理解できない映画ですねー。
Denzelの役のDavidが最初は会社人間だったのがどんどん本当の自分に取り戻すっていうとても深いいい映画でした。
また、Jeffrey Wright がまたいい役やってました!
最後のstudioのシーンでA$AP Rockyとラップやり合うのとか誰がLyrics を考えたかわからないけどBarがめちゃくちゃ高かった!!!
Over all 最高!!!
原作の存在は気にしない方が良い
映画館で上映を
あのスパイク・リーの才気はどこへ行った。
黒澤明の『天国と地獄』を愛する人には、立ち入り注意の作品です。
あっと驚く仕掛けも、手に汗握る展開も、物語のスピード感も、主人公の揺れる心も、刑事たちの怒りも、犯人の深い悲しみも、ここにはありません。
スパイク・リーの鋭さと熱量は影を潜め、ただの手だれのおじいちゃん映画に成り果てました。
思い切って主人公を40代の白人、犯人を老いたデンゼル・ワシントンに据えていたら、とんでもない傑作になったかもしれません。もっとも、それは夢物語にすぎませんが。
スパイク・リー「天国と地獄 Highest 2 Lowest」前半...
ゼロから自分の力で積み上げてきた生活か、他人の命か?高いところから低いところへ=イチから出直す"キング"!ラップバトルは必見
ニューヨークという街へのラブレターのように、ストリートに根ざしたスパイク・リー(✕ノリノリデンゼル)らしい脚色や演出のトーンでひだをつけて膨らませるDA JOINT。しっかりと"クセ"個性のある作品!
今っぽい(というかスパイクっぽい?つまりバスケ)味付けで、犯行理由も黒澤版と比べると"有名になりたい・売れたい"という浅めな本作のテーマとして"注目"。実際のデンゼルが興味のないもので、今回もこのイカれた格差社会をイコライズするのか、又はされるのか?葛藤を表す引いた画では、マルチカメラによる2アングル同時撮影の編集。
そんな作品前半の誘拐事件パートが一段落してからの、犯人探しパートに差し掛かってから本作は黒澤版と離れていき我が道を行くよう。とりわけデンゼル ✕ エイサップ・ロッキーA$AP Rockyのラップバトルは必見!!部屋番号が「A24」。時代の変化は止められないけど、初心忘るべからず。「両肩でリュック背負ってたらどうしてたんだ?」とか気になるツッコミどころはあるけど、それはそれ。
成功するか破滅するか。今さら言うまでもなくスパイク・リーはスパイク・リーでしかないし、名優デンゼルはいつでも圧巻のシーンスティーラーだ。エゴや見栄ではなく、あの頃の情熱を取り戻せ!!
P.S. 今、映画好きが入るべきストリーミングサービスはNetflixでなく、AppleTV+だ!『ブラック・パンサー3』への出演をうっかり認めちゃったデンゼルが、ちょっと伸ばしてイケイケヘアっぽい本作中で"ブロンクスのブラックパンサー"と形容されるという。
Say YES.(←チャゲアスではありません)
I love you MORE!!
"NOW'S THE TIME"
Let's get to work!
監督と主演の名だけで勝手に面白いものと決めてかかっていたが、残念な...
監督と主演の名だけで勝手に面白いものと決めてかかっていたが、残念な内容だった。スパイク・リーもデンゼル・ワシントンもいったいどうしたというんだろう。最初のシーンで携帯電話で話しながら摩天楼の豪華なバルコニーに姿を見せるデンゼル・ワシントンは良かったが、そこからは演技もぎこちなく、起こる物事も腑に落ちず、何か裏があるのか、そうでなければこの間の悪さは理解できないと思い続けて終わりにいたった。それにしても最後の歌い手の女性はなぜ二番まで歌うのか…
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