「【クライム映画ではなく音楽映画】」天国と地獄 Highest 2 Lowest abuさんの映画レビュー(感想・評価)
【クライム映画ではなく音楽映画】
A24作品として、本作は“クライム映画”として観ると理解しづらい。
むしろ「音楽映画」として受け止めたほうがしっくりくる一本だ。
扱っている題材自体は、よくある誘拐もの。
しかし、物語の随所に流れる音楽が強く主張し、クライム要素の緊張感を削いでしまう。
そのため、犯罪劇としての面白さは正直あまり感じられなかった。
一方で、劇中の音楽やその背景を理解できる人にとっては、まったく違う評価になるのだろう。
音楽を楽しめるかどうかで、好みがはっきり分かれる映画だと思う。
結果として、音楽映画なのかクライム映画なのか、どっちつかずに感じてしまった。
加えて、デンゼル・ワシントンが銃を手にアクションをする以上、どうしても“無双”を期待してしまう。
その期待を裏切られる点も、好みが分かれる要因かもしれない。
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