「不気味な子とミスリードが紡ぐサスペンス」侵蝕 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
不気味な子とミスリードが紡ぐサスペンス
異常な行動を取る娘によって生活や精神が崩壊してしまう母親、それから20年後の謎めいた侵入者との出会いによって不安に苛まれる女性を2部構成で描く。ストーリー前半は不気味な子供がもたらす災難を追った『オーメン』的展開で、後半はその前半の出来事を絡ませた伏線を張り、観る者にミスリードを誘うサスペンスとなっている。
韓国映画をレビューする際に毎度書いている事だが、今回も俳優陣の顔が皆同じに見えてしょうがない。本作も一部を除き、時系列が進んでいるにもかかわらず老若の女優の区別がつかず、頭がこんがらがってしまった。この弊害は一生続くんだろうなあ…
閑話休題。
まず前半での娘の行動の根本原因がハッキリしない。本当に精神的病からなのか、母親の愛情を欲するが故の衝動なのか、もしくはその母親自体に問題があったのか。それこそダミアンのように「正体は悪魔の子」みたく振り切ってくれれば良かったものの、なんか中途半端。後半に至ってはミスリードをいろいろ狙いすぎた感。なんでも2人の監督が個別に書いた脚本を1つにまとめたとの事だが、それが上手く奏功していない気がする。
ただ邦画でもこの手のジャンルはあるが、それらに全く興味がない者として、韓国映画はやっぱり「観る気」にさせてくれる。
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