「片時も緩まない緊迫感と緊張感に良い意味で疲労困憊した2時間」ハウス・オブ・ダイナマイト さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
片時も緩まない緊迫感と緊張感に良い意味で疲労困憊した2時間
危機発生から15分間。
関係者の誰が何を思い何をしたか。
アメリカ合衆国の危機管理体制の厚さ、マニュアルの厳格さに驚嘆し、
しかし、その万全の備えを持ってしても突発的な緊急事態に対処することがいかに難しいかを実感しました。
翻って我国が同様の事態に陥った際の対応を想像すると暗澹たる気分なります。
良し悪しを別にして、危機に際して自ら対抗手段を持たないという選択をしている以上、有事にはそれを受け容れる覚悟をしなくてはならないということを。
また、日本ではマニュアルというと余り良いイメージを持たれない気がしますが、こと危機管理においてはプランB、プランCと多重に想定された厳格なマニュアルに従って、関係者全員が考えずに動くことが重要であることを改めて認識しました。
とは言っても、多くの関係者それぞれが職務上の責任感と人間としての感情の間で揺れ動く心を抱えて苦悩する様は観るものの胸を熱く掻き立てます。
よくできたエンターテインメントでした。
コメントする
