劇場公開日 2006年2月11日

「いろいろなものがズシリときました」クラッシュ(2005) 小町さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0いろいろなものがズシリときました

2024年11月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

登場人物がとにかく豪華キャストで贅沢な作品でした
冒頭から人種差別がすごくて少し驚くほど
差別による暴力はないけど、あらかさまに差別発言をする警官、その警官だけじゃなくてそれぞれの人が違う人種の人への考え方がひどい
アジア系はみんな中国人、ペルシャ人でもイスラム系は一括り、そういう事自体が差別なのかもしれません
白人もアフリカ系もヒスパニック系も全員が全てハッピーな人じゃなくて、なにかしら悩み事や重いものを抱えている人達ばかり
誰かに焦点を当てたストーリーじゃなくて、それぞれの人が繋がっていくストーリー展開で新鮮でした
良い繋がりも悲しい繋がりもあり、それが後半一気に繋がっていきます
それで明るい未来が見える人もいれば、救われた気持ちになれる人、ただ悲しくなる人に傷付けられた人、いろいろです
一番傷付けられたと思えたのは刑事のグラハム
一番悲しくなったのは警察官のトム
特にトムは人種差別に嫌悪感を感じながら無意識に根底ではそういうものがあったように思えて、それがあの悲劇に繋がったように思います
登場人物全員にいろんな想いが湧いてきて、深い余韻が残る作品でした

小町