ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
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面白かったですです
移民の扱いとか、軍隊が突然にやって来て平和な日常を蹂躙して行くとか、偏見しかない権力者の横暴とか、もっと深く観ればその分だけ社会批判のサインが方々に散りばめられていることに気づくのだと思いますが、自分はただもう面白く見ました。 最高のエンターテイメントでした。 スケール、スピード感、ユーモアドタバタ喜劇の感じ、友情、親子愛、次々に起こるドラマの間合い、実に全てが丸く収められていて時間を忘れて楽しみました。 俳優陣がみなさん泥臭い役柄で登場するのですが、その洗練されていないオヤジ臭さが魅力になっていて、その辺が同じように場面展開に魅了されたタランティーノの作品とは違う、あちらは洗練具合が格好良いと感じたのですが、素敵ポイントでした。
映画館で観て良かった。
映画好きの幕の内弁当。
ポール・トーマス・アンダーソンの作品はそれほどはまっていませんが、マグノリアのサントラは今もたまに聴くお気に入り。今作は史上初の全編IMAX。「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」も全編IMAX撮影〜上映だったそうですがアスペクト比は1.9:1。今作のIMAX史上初は1.43:1の拡張アスペクト比での全編上映だそうです。ずっと大きな「はがき」の比率で観る感じですね。ここはサンシャイン池袋の出番です。なのに平日休日ともに1回のみの上映。良作が混雑してますね。ただ実際見てみると俳優のアップが多いので表情が読み取りにくいレベル 笑。ストーリーは革命家の親子の逃亡と追跡劇。ざっくり説明すると単純ですが、脚本・構成はかなり手が混んでいてお見事。よくこんな話が考えつきますね。映画ファンが好きなシチュエーション、キャストがてんこ盛り。名優たちも愛嬌のあるキャラをうまく演じていて、観ていてニンマリしてしまいます。そんな中、主人公の妻と娘役の俳優は、あまり多くの作品には出ていないようですが、ビジュアルも演技も気に入りました。ラストもうまくまとまっていて消化不良も一切なし。162分の上映時間もあっという間。上質な鑑賞体験でした。
冒頭からヒリヒリした展開が続き、先がまったく読めなかった。。
レオ様の映画を映画館で見たのは初めてだったかも知れない。。
映画サイトの口コミが良かったので見に行ってみた。
この監督のポール・トーマス・アンダーソンは、ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴があるのを知ったのも理由の一つ。
日曜日の朝イチの回で鑑賞。
観客は私を含めて4人。
同時間帯でやっていた鬼滅は40~50人くらいはいたと思う。
さて、映画の方は口コミ通りの内容でした。
通好みというか、見ていて何故か、ふと、園子温監督の『愛のむきだし』を思い出した。
話の流れ方でそう感じたのか理由は定かではない。。
単純な娯楽映画ではないです。
そして、ディカプリオが主演という感じでもなかった。
二人の女性が主役だったのかな。。(親子の二人)
冒頭からヒリヒリした展開が続き、先がまったく読めない。
やっぱり、まったく展開が読めないっていうのは見ていて緊張感がありました。
内容を知らずに見に行ったのが良かったと思う。
ただ、最初はなんのために戦っているのかが分かりづらかった。
簡単にストーリーを説明すると。。
前半は、革命家というかテロ組織の闘志というのか、テロ行為を行う黒人女性と仲間のレオ様。
そこにショーン・ペンが演じる狂った軍人が絡み物語が進む。
中盤以降、話は一気に16年後となり、二人の革命家の子どもが話に巻き込まれていく。
メキシコ移民問題、白人至上主義の組織、テロ組織の残党、いろいろ絡み合って、見ごたえのある完成度の高い映画でした。
最後は家族が描かれ、ハッピーエンドだったのかな。。
ショーン・ペンの軍人役は良かった。
昨年見た『ドライブ・イン・マンハッタン』のタクシードライバーとはまったく違う演技。
名優ですね。
若い頃のディカプリオはなんか苦手だったんだけど、今や普通のオッサンですね。
3時間もかけて流す映画じゃない
ほんっとに時間返して欲しい
パパががんばって子育てしてたのを娘が見てたから良い子に育ったけど結局ママの子だったのねっていうだけの話しを長々3時間もやらないでほしい
親世代になったあたりで感じる一種の哀しさ。かつてあんなにあった内な...
親世代になったあたりで感じる一種の哀しさ。かつてあんなにあった内なる情熱が失われてゆく悲哀。行き着く先も何となく見えてきた。
クスリやアルコールに逃げてた日々。
感電したシーン、ペンギン歩きしたあと弱々しく倒れちゃう。スケーターの若い男の子についていくのもやっと。でもそのポンコツ具合も愛おしい。
諦念、寛容さを経て
またボチボチ活動していくかな…。
キッカケをくれたのはかつて愛した人と、愛する娘。
この世界観、むしろ好きかも…
ディカプリオから、情けないながらも滲み出てくる人間の哀しさと愛情深さ、年相応の包容力。
いや素晴らしい演技でした!やっぱすごいなレオ様。娘役の真っすぐ前を見つめる眼差し、のびのびした演技もいい。拍手!!
スピルバーグが絶賛したそうですが、確かにアンダーソン版大捕物、「キャッチミーイフユーキャン」と言えなくもない。あれは疑似父子、こちらは父娘。もっと言うと、キャッチミーの青年のその後の成長譚とすれば、、なかなか面白いじゃないですか♪
デカプリオに何を期待するかで
あらゆるジャンルの極上のエンタメでシリアスな社会問題を包み込んで観客にぶち込んでくる最高の作品。
あまり刺さらなかった
さすがこの監督
ポール・トーマス・アンダーソン作品は、ドカーンといつも恰幅のいい映画。アクション、サスペンス性が強いけど、いつまでたっても携帯充電できなかったり、合言葉を忘れていて汚い言葉連発や、入っても奥まで奥まで奥まで行ってやっと目的の部屋に辿り着く、センセイの自宅や白人至上主義の豪邸など、クスクス笑える所もあり。娘役の俳優は魅力あり良い。最後ほどほどにと父親に言われながら、シゴトに出かける姿もカッコいい。
仲間が近づくアラームが鳴り、母が助けに来た、という結末を期待してしまった。
大傑作
革命はテレビ放送されない
劇中で「革命はテレビ放送されない」のフレーズが登場し、エンドロールでそのギル・スコット・ヘロンの曲の後にエラ・フィッツジェラルドver「天には栄え」が神々しく流れる、ポール・トーマス・アンダーソンによるレイシズムと抑圧に抗う革命とその挫折と希望についての物語です。
そして、ポール・トーマス・アンダーソンがアクションエンターテイメント映画を作ったというのも正解で、娘を助けるためにディカプリオが命懸けの闘いを挑むという親子愛の映画でもあります。街中でのカーチェイスは好きではないんだけど、終盤の荒野でのカーチェイスは痺れました。
あと、ジョニー・グリーンウッドよるのサントラが素晴らしいのに加えて、音響も凄まじかったです。うん、傑作。
人生は他人が振り回す
PTA×レオの必然の初タッグは、“ワン・エンタメ・アフター・アナザー”なマスターピースだった!
レオナルド・ディカプリオは『ブギーナイツ』の出演を断った事がキャリア最大の後悔と語るほどポール・トーマス・アンダーソン(以下PTA)監督作への出演は28年越しの悲願らしいが、私もPTA監督の作品を劇場で観るのは『マグノリア』以来25年ぶり。インディーズの雄であるPTA監督の作品は地元どころか隣町でもなかなか上映しないので…。
そんなPTAが製作費1億ドル以上をかけたキャリア最大の大作! 珍しい全国メジャー公開。
PTA監督作としてもレオ主演作としても、こりゃいい意味で裏切られた…!
概要は、娘を拐われた元革命家の男が娘を探す。
立ちはだかる障害や刺客からレオがカッコ良く…と思ったら、レオ様ファン失望レベル!
かつて燃えていた革命魂は何処へやら…? 落ちぶれて、まあ何と情けなくカッコ悪く。終始ダサい部屋着姿で、一日中ラリってる。娘を拐われ、何者かに追われ逃げ、ずっとテンパってあたふた。
嗚呼、豪華客船で世界の王子様やってたレオが…。でも、そんなレオが最高!
カッコ悪さたっぷり、悲哀や哀愁もたっぷり、だけど何だかんだ娘を思う父を滲ませ、自身の中でまた熱い何かを滾らせていく。
そんな芸当が出来るのも今のレオだからこそ。風貌はもはやジャック・ニコルソンだが、風貌だけじゃなく演技も存在そのものもその領域へ。
これまで群像スタイルや狂気と重厚、愛すべき小品と様々な人間ドラマを描いてきたPTA。今回も真面目な作品かと思ったら、PTAファンもびっくりのこりゃある意味おバカ映画! しか~し!
アクション、犯罪、コメディなど織り交ぜたキャリア初とも言えるエンタメに振り切り、それでいて移民、人種問題、白人至上主義への風刺など変わらぬ人間ドラマスタイルそのままに、最後は家族愛で締める。
『ブギーナイツ』『マグノリア』の頃からずっと思ってたけど、天才か! 天才はずっと天才。そんな監督も世界広しと言えどもPTAレベルはなかなか居ない。
天才監督と天才俳優が遂に組んだんだもの。勝ったも同然。
PTAの語り口が見事。
レオ演じる主人公ボブも革命家として活動していたが、一際熱かったのは、出会い後に妻になったペルフィディア。
移民や人種差別を受ける人たちの為に権力と闘う。
熱く激しくカッコ良く、時にセクシー。実は出番は序盤だけなのだが、そうとは思わせないインパクト。
演じたテヤナ・テイラー、何本か見た作品に出てたようだが、本作でしかと認識。
彼女にKOさせられたのは私だけではなかった。
移民摘発を行う軍人、スティーヴン。ペルフィディアの奇襲を受けた際、屈辱とおっ勃たせられる。
以来、ペルフィディアに異常なまでの性的執着を。超ド変態!
そんなヤベー奴を、まさかショーン・ペンが演じるとは…!
しかし彼もまたハリウッド随一の名優。思い出しただけでも笑っちゃうくらいの怪演と凄み。レオより目立ってた…?
お気に入りは終幕エピソードの直前。生きてたのかい!(だけど哀れな最期…)
情熱的な恋に落ち、革命活動にも熱が入り、やがて二人の間に生命が…。
その事で二人の間に感情の違いが…。ボブは家族で穏やかな暮らしを望み、ペルフィディアは革命活動を続けたい。…
ある一件でペルフィディアは過って人を殺してしまう。捕まり、仲間を密告してしまう…。
革命活動に終焉の時が…。ボブは産まれたばかりの娘を連れて別地へ。ペルフィディアはスティーヴンと“ある取引”をして解放され、メキシコへ逃げる…。
16年後。
だらしない中年オヤジになったボブと、ティーンエイジャーに成長した娘ウィラ。
父娘仲良く穏やかに…と言いたい所だが、関係は最悪。過保護な父に自立精神溢れる娘は反発。古今東西あるある。
その日常を脅かす者が…。勿論スティーヴン!
移民摘発の活躍が認められて、栄えある白人至上主義団体への入会が内定したスティーヴン。
変態スティーヴンでも感激だが、厳しい審査。その一つに、白人以外の連中と関係はないか?
ありません!…と断言したい所だが、ありま~す!
ペルフィディアに性的強要を。その証拠を消す。
その過程で、ウィラに娘がいる事を知る。
何処ぞのクズとパパ娘してるらしいが、何を言っている! 父親は俺だ! あの時、情熱的な愛を…(と思い込んでいる)。でも実は…。ネタバレになってしまうので伏せ。
娘である事の確認と、その隠蔽。変態で傲慢で自分勝手の極み。
ゴロツキを使って“掃除”。かつての仲間が襲撃されていく。
辛うじてボブにも連絡。ボブ自身、仲間同士の暗号をすっかり忘れていたけど。
かくしてウィラは拐われ…。
これが因縁あるスティーヴンの魔手と分かり、逃げる逃げる!
執拗に追う追うスティーヴン。
逃げるボブの顔にはっきりと。何で今更こんな目に~?!
あっちでトラブル、こっちでトラブル。
追い、逃げ、追い、逃げ…。
探して探して。
気付けばアメリカからメキシコ辺境にまで。
ダメダメ、イカレ、へんちくりん…。出てくる奴にまともな人が居ない!
ウィラが通う空手道場の“センセイ”ベニチオ・デル・トロ。飾ってある『スーパーマン』の日本版ポスターの事を聞きたい。
レオの娘役でスクリーンデビューのラッキーガール、チェイス・インフィニティ。フレッシュな魅力と名前の通り無限の可能性を秘めている。
逃走追跡劇…もとい、ドタバタ珍道中を盛り上げる臨場感あるカメラワーク。極め付けはクライマックスのカーチェイス。連続する坂道がうねる波のようで、面白い見せ方! これ、4DXでもし座席がアップダウンしたらスゲーと共に車酔いするだろうなぁ…。
PTA常連ジョニー・グリーンウッドの独特の音楽がこれまたピタリとハマる。
ハラハラドキドキスリリングなアクション、シュールなコメディ、終着点不明のクレイジーさ、強烈個性キャラ…。
娯楽に次ぐ娯楽。タイトルに絡めて“ワン・エンタメ・アフター・アナザー”と言いたい。
社会派テーマやメッセージも突き刺さる。
人や命が物のように扱われるアメリカ~メキシコ国境の犯罪多発地帯。現状に戦慄する。
それ故問題になる移民。違法や犯罪に関わるのは一部。多くが自由を求めてアメリカへ。そこで受ける迫害摘発の現実…。双方に立場や言い分があり、難しい問題。
移民たちは非白人や非アメリカ人。ここは、アメリカ白人のもの。白人至上主義団体の圧…。あんなKKKみたいな団体が今もあるなんて…! しかも社会的権力者たちで構成されているから質が悪い。
これほどの要素と160分超えのボリューム。力量に乏しい監督だったら破綻している事だろう。
ちと私自身迷走しそうにもなったが、最終的にはどっぷりの見応えと面白さ。何かこれ、じわじわ来る。
やっぱスゲーわ、PTAは…。
ラストシーンは、何処かで生きてるかもしれない母ペルフィディアからの手紙と、関係より良くなったボブとウィラ。
母の熱き魂を継ぐかのように、ウィラは抗議運動へ。そんな愛娘の姿を噛み締めるように見送るボブ。
何だかそのシーンのレオが、オスカーも有力視されるPTAの作品に念願の出演を果たし、新たなマスターピースとなり、充実感と幸福感噛み締めているように見えた。
面白いかもしれないけども。
前知識なく鑑賞。人が突然殺されたりしたらどうしようと、ヒリヒリする場面は多かったので、不安いっぱいでした。
ボブと黒人女性の間に娘がいるんだけど、実の父親はロックジョーであった。
娘は事実を知るもそれでもボブのことを父親だと思っている。
ロックジョーを殺したのはフレンチ75でいいのかな?
面白いけど
大小の「はぁ?」が満載の映画。
非常に面白いが、世界は大丈夫なのか?
排外主義と反排外主義の深刻な対立が世界的に起きているが、
この映画は、この両者の思想に踏み込むことも無く、
対立を、トムとジェリー的な「追いかけっこドタバタコメディー」に仕立てて、
果敢にエンタメにして笑いを取りにいく。
対立がアプリオリなものとして扱われている。
つまり、対立は、もはや解決すべき課題ではない。前提だ。
排外主義者については、
「どうかしている変態野郎だから」
で切り捨てる。
人種差別野郎を「変態野郎」として描くのはともかく、
爆弾革命野郎を「いい人」として描いている。
アメリカでこの映画が高い評価を得ている。
エンディングもジワジワくる。
父と娘の明るい会話だが、言ってることが「はぁ?」。
この映画は、Z世代を煽っているのか?
犬笛を吹いているのか?
それとも、映画自体がギャグなのか?
その意図はわからないが、
この笑いがいずれ社会に還元されることは想定内だろうと思う。
関係ないけど、娘はKポップオタクのユーチューバーらしい。
様々な価値観と距離感と方向感がバグる。
予想外のおもしろさ!
■ 作品情報
トマス・ピンチョンの小説『ヴァインランド』からインスピレーションを得た物語。監督・脚本はポール・トーマス・アンダーソン。主要キャストはレオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、レジーナ・ホール、テヤナ・テイラー、アラナ・ハイム、ウッド・ハリス、チェイス・インフィニティ。製作国はアメリカ。
■ ストーリー
かつて極左革命グループ「フレンチ75」のメンバーだったボブ・ファーガソン(レオナルド・ディカプリオ)は過去を清算し、一人娘のウィラと静かに暮らしていた。しかし、突然ウィラ(チェイス・インフィニティ)が何者かに誘拐されたことで、ボブの隠遁生活は終わりを告げる。過去の革命活動の代償とも言える因縁の軍人スティーヴン・ロックジョー(ショーン・ペン)から娘を救うため、再び危険な戦いに身を投じるボブの姿を描き出す。親子は、自らの過去と現在の両方から来る過酷な葛藤に巻き込まれていく。
■ 感想
3時間近い長尺にもかかわらず、全く飽きることなく、作品世界に深く没入することができました。物語の幕開けとなる収容所襲撃シーンで、主要人物たちの置かれた状況や因縁が明確に提示されたおかげで、すぐに彼らの運命に感情移入し、最後の瞬間までスクリーンに釘付けです。
革命家たちの地下ネットワークや「クリスマスの冒険者」クラブといった細部の設定は、正直なところ、ちょっと理解が追いつきません。しかし、作品の根幹をなすメインストーリーは非常に明快です。その中で繰り広げられるボブの奮闘、妻ペルフィディアの葛藤、娘フィラの覚醒、この三者による親子愛の描写は、強く楽しく愛おしく心を揺さぶります。
そしてこの3人に勝るとも劣らぬ存在感を放つロックジョー!彼の存在があったからこそ、ペルフィディアというキャラクターがよりいっそう魅力的に映り、その途方もない執念が物語全体を推し進める強大な原動力となっています。終盤のまさかの復活劇には、目が点、口あんぐりです。この異彩を放つロックジョーを演じるショーン・ペンは、まさに陰の立役者です。彼の怪演が、作品に深みと予測不能な興奮をもたらしてくれたと感じます。
その必死さが胸を打つ!
元革命家ボブとその娘が、現役引退し身を潜めた後に「ある理由」である軍人につけ狙われるお話です。
革命家と名乗るテロ組織、メキシコからの不法移民達、アメリカの軍隊、差別主義者の謎組織・・・などなど、それぞれの主張、正義を振り翳しつつ、程度の大小はあれ揃いも揃って当たり前の様に違法行為(枚挙にいとまなし!)に手を染めてるカオスな状態です。多少の誇張やフィクションはあれど、国境の壁とか出てくるので直近のアメリカの現状をある程度は反映した設定なのかもしれません。
現役を離れたボブ(レオナルド・ディカプリオさんが好演!)は、酒とドラッグに溺れる分かりやすいダメ中年だけど、娘のピンチには肥満体に鞭うって体張るところが滑稽であると同時にその必死さが胸をうつ瞬間もあり、彼が絡むアクションも盛りだくさんでなかなか見所が多かったです。
演出面ではカメラアングルの工夫、アクターの演技の面白さ、音楽の使い方など、スクリーンに注目させる要素が多彩で常に画面に集中出来た様に思います。シナリオの伏線回収の上手さも相まって162分の長い上映時間がまるで気になりませんでした。
ただ、シナリオや設定的に若干、思想的な偏向度合いが高いようです。他は全て基本悪く書くのに〇〇だけは依怙贔屓みたいな(笑)。伏せ字を使いますがこの部分は現代の日本でも問題視されつつある属性(分かりますよね)なのでそこはちょっと違和感感じましたね。
エンタメ作品として良作と思いました。
では。
全320件中、121~140件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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