ワン・バトル・アフター・アナザーのレビュー・感想・評価
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「桐島です」の何たる浅さ。
年テン上位当確。
流石いちいち魅せる。
巧い正調エンタメに心地好く身を委ねた。
男3人良し、特にSペンの不気味で不様な小男ぶり。
そしてデカプの電話演は泣く程笑えた。
とにかく革命の為の革命、それを狩る者。
同ジャンル同年邦画「桐島です」の何たる浅さ。
革命の血とダメ親父の哀愁、そのすべてを笑うアメリカ
ポール・トーマス・アンダーソンがまたしても「やってくれた」という印象。正直に言えばアクション大作の顔をした極めて風変わりなブラックコメディであり、同時にアメリカという国家の過去と現在を皮肉る寓話である。観客の多くが「革命家の娘を救う父の奮闘」という表層のストーリーを追いながら、鑑賞後にじわじわと「この国の病理」を突きつけられるような後味を残すのが本作の最大の効用と感じたのでは?
物語は単純。かつて移民解放を掲げた革命組織「フレンチ75」のメンバーであったパット=ボブ(レオナルド・ディカプリオ)が、16年の潜伏を経て娘ウィラと静かに暮らしている。だが、過去に辱めを受けた収容所長ロックジョー(ショーン・ペン)が再び現れ、娘を拉致する。父は立ち上がり、国境を越えて追走し、最後に娘を取り戻す。表向きはそれだけである。しかし、その背後に潜む「血の真実」が、映画をただの人情アクションからねじれた寓話へと転化させる。
ウィラの実父はボブではなく、ロックジョーである。DNA鑑定というあまりに生々しい小道具で明かされるこの事実は、血縁と時間、記憶と現実の対立を露骨に観客へ突きつける。16年間育ててきたボブは、娘から「あなたは誰?」と問われる。しかし彼は一度たりとも自分が父ではないとは思わない。ここで観客が笑うのは、ディカプリオの間の抜けた演技だけではない。アメリカ社会そのものが「血の純潔性」と「共同体の記憶」という二つの価値を揺らし続けている事実を想起するからだ。トランプ支持層がこの映画を観て「だからリベラルは危険だ」と騒ぎ立てるだろうと危惧されるのも頷ける。
ショーン・ペンのロックジョーは、不死身の軍人でありながら変態的な白人至上主義者として登場し、屈辱の記憶と性倒錯を抱え込んだ悲喜劇の化身である。最後は呆気なく殺されるが、その過程で彼が放つ滑稽さと哀愁は、アメリカの極右運動そのものが孕む滑稽さに重なる。極左的な革命も極右的な人種主義も、等しく「狂気」として提示するP.T.Aのバランス感覚は、皮肉を超えてもはや諧謔の域に達している。
そして何より重要なのは娘ウィラ。彼女は被害者でありながら、革命家の血を受け継ぎ、自ら銃を取り、逃走と闘争を繰り返す。最後に父ボブに抱きつきながらも、選んだのは「普通の生活」ではなく「母ペルフィディアの道」であった。つまり、戦いは終わらない。タイトルが示す通り、バトルに次ぐバトルが世代を超えて繰り返される。ここにあるのは救済ではなく、むしろ「闘争の連鎖」というアメリカの業そのものである。
ディカプリオは『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』に続き、どうしようもないダメ男を演じ切り、ついに「ダメ親父役者」としての境地を完成した。メイクでハゲ散らかした中年を演じながら、娘に小馬鹿にされ、合言葉を忘れ、情けなくも走り続ける。だが、その哀愁にこそ観客は笑い、同時に共感するのだ。ベニチオ・デル・トロ演じる「センセイ」や、革命仲間の断片的な登場人物たちも、どこかで世界の縮図を茶化すスパイスとして機能する。
結局、この映画の問いはシンプルである。「親子とは何か」。血縁か、記憶か。国家とは何か。理想か、現実か。アンダーソンはその答えを提示しない。むしろ「戦い続けるしかない」という不条理を笑い飛ばすことで、アメリカ社会の虚無を描き切った。観終えた後、笑いながらも背筋が冷える。いやはや、いや最高ですね。
極上のエンタメブレンド珈琲
ストーリー、アクション、音楽、コメディ&社会問題的要素……全てにおいて完成度が高い作品であると感じました。なんというか極上のエンタメブレンド珈琲を飲んだ感じ。
最近の映画は3時間近い長尺作品も珍しくないですが、ラストまで飽きもせず鑑賞できる体験はなかなかありません。長尺作品としては最近、鬼滅の刃、国宝を観ました。どちらも途中で何度か時計を見てしまったのですが、この作品に関してはそうしたことはなく、ホントあっという間に3時間が過ぎた感じです。
レディオヘッドのメンバー、ジョニー・グリーンウッドによる音楽センスもよく、登場人物の心情をうまく表現したようなコミカルな音が使われていたりと、心に深く残りました。
時間を空けてもう一度観たい作品ですね。
面白すぎて脳がバグる
こんなにエンタメに仕上がってるポール・トーマス・アンダーソン作を見れるとは、しかもこんなにずっと興奮が続く映画とはっ!で脳が狂うよ!?となりながら鑑賞しました。
ディカプリオが腰が砕けながら右に左に歩いて走って移動する、ただそれだけと言いきってもいいくらいの映画ですが、とにかくその様、動き、表情が素晴らしいです。
娘の身体の動きの軽やかさ聡明さとの比較で、情けない左翼革命家崩れのディカプリオがとにかく愛おしく、チャーミングですらありました。
ショーン・ペンやデル・トロ、ハイムの!など、他の役者陣も素晴らしかった。
ラスト近く、何故か生きてたショーン・ペンの歩き姿はまじで最高に狂ってて良かったですねー。
カーチェイスの手前←→奥の関係の望遠ショットはもう痺れました。
思い返せば、ファントム・スレッドでの闇夜の猛スピードで飛ばした車のシーン、リコリス・ピザでの静かなカーアクションからして、PTAは車シーンめちゃくちゃいい監督でしたね。
笑えて、興奮して、最後は泣ける、素晴らしい娯楽作でした。
こんな完璧な娯楽作品、次にいつ見れるかわからないので、なるべく何回も劇場で観たい!
お二人さん、お久しぶりです。
悪人と狂人と
物語が進行するにつれて、どんどん面白くなった
ポール・トーマス・アンダーソン監督作品を初めて鑑賞。冒頭から革命軍の宣戦布告が描かれ、米国国境問題や中絶禁止法、白人至上主義的要素など何やら政治的メッセージも感じるなぁと思いながらも、
主人公が追手から逃げながら、娘と再会できるかというシンプルな内容でとても楽しめた!✨️
序盤は性的な描写やセリフが多かったが、変態軍人が殺しに来る辺りから、一気にスピード感溢れ、目が離せない展開になった。長い長い逃亡と闘いの末に主人公が娘と再会できたシーンには感動した😭
知ってる俳優では、
主人公を演じたレオナルド・ディカプリオは、クールで落ち着いた演技のイメージがあったが、『ワンス・アポン・ア・タイム〜』や今作でも、落ちぶれた奴として奮起する役も多いと見受ける。この頼りないんだけど、娘を愛する真っ直ぐな役も似合ってると思った。
ベニチオ・デル・トロは、登場時間は長くはないが、ベニチオらしい、おいしい良い役だった。
そんな中でも、やはり変態軍人を怪演したショーン・ペンのインパクトはひときわ際立っていた。
変態すぎるかつ、真顔でどこまでも追いかけて来る感がサイコパスで怖かった💦
一方、彼が所々魅せるコメディ感。捕まえた女の子に逃げられそうになる描写や殺されかけボコボコフェイスになってでも、地下組織の入会を諦められず自ら殺されに行く描写(軍人なら自分を殺そうとした相手の情報ぐらい分かるだろう(笑)には間抜けで愛嬌さえも感じてしまった。
ストーリーも役者の演技も良く、映画館で見て良かった1本!(ピアノ🎹?のサントラも良い)
時代に逆行する「自称リベラル」的大傑作
登場する人の誰にも感情移入できない
引っかかりが何もない
というのがこれほど苦痛なのかというのを久しぶりに思い出した作品。
自称リベラルな人々によるメディアを使ったあまりにもあまりな他者批判・自己弁護の印象操作は、日本より欧米でかなり酷い状態でしたが近年、その揺り戻しが起きています。
どちらも日本じゃ観測し難い事象ですが、海外エンタメニュースをウォッチしていれば、この作品が倉庫にしまい忘れてウッカリ店頭に並んでしまったそのテの「傑作」であることはすぐ分かるでしょう。かつてのようにゴリ押しするには勢いが足りませんよ今は。
「異なる意見の人々との対話を重視する言論人を弾丸で黙らせる」という、どうしようもなく民主主義を完全に否定する痛ましい事件が起きた直後に、
暴力革命を礼賛する人々が主役で、国境と国民を守ろうと献身する人々を徹底的に愚弄し嘲笑する映画を公開するとは呆れてものも言えません。
大体「不法」移民がまずいんだと何度言えば分かるんでしょうこの手の人々は。
不法に入って来たという弱みにつけ込まれてべらぼうに安い賃金でこき使われる未来か、そもそも働かず働けず大盤振る舞いの社会保障を齧り倒すか犯罪組織に入り治安を悪化させる未来しか無い(実際そうなっている)本人達も、
仕事の領域が丸被りな上にダンピング料金で仕事をやられちゃうお陰で、本来得られる仕事に溢れたり猛烈な賃下げ圧力に巻き込まれて貧困化したりする「正当な手続きを経たまっとうな移民」の方々も、どちらも地獄を見る未来しかないのに、
表面しか見ていないおハイソな人達は豪邸のプールで寛ぎながら、ボンヤリした「移民が虐げられているのを庇うボクら」を発信してご満悦なんて救えませんよ。
「これは映画なんだし、一番痛い革命家は酷い人間として描かれてるじゃないか、バランスも取れている」と思い込もうとしましたが、やっぱ無理でした。結局全体的にWASPは○ね、革命万歳!になっちゃってるもん。
そもそもほぼ軽蔑すべき人物しか出てこない、見てて楽しい部分が何も無い映画というのはそれだけで苦痛だし、重ねて思想的にも間違い続けているとなれば拷問です。
終盤のカーチェイスの決着だけは「おぉ」と思うものがありましたがそれだけ。この長い拷問で得たものがそれだけという事実が更にきつい。
グレタ・トゥーンベリ女史なら大絶賛するんじゃないでしょうか。
合言葉は大事だな
この先どうなるのかとワクワクドキドキしました。
前半が少し長く感じますが後半特にラスト間際の3台の車のシーンは圧巻です。
本当にあんな道路があるんですか?あのロケ地は聖地ですね。
パルクールのシーンも光と影で良かったです。
クリスマスの冒険者とは恐ろしく危険な秘密結社だな。白人至上主義で自分達以外を異人種と呼び、交わる事すら許さない。
排外主義、排他主義の極端な表現かもしれませんがそのステイタスに憧れ死にかけてもなりたかったメンバーにガスで殺害されるなんて憐れなり。
ざまあみろと思う人も多いはず。
家族の為、娘の為に命を賭けて戦う強いけど少し頼りないお父さんがアメリカの理想。ディカプリオにはピッタリな役。
その理想はアメリカだけじゃないか。
狂った人達
どこまでも“エンタメ”な作品
これもまた『父と娘』映画!
面白い!2時間40分もあるのにまったくダレないし、なんならあっという間。
まず、この後どう展開するのかがまったく読めない。
冒頭からずっと今起こってることにくらいついて、一瞬先の展開をただ待ってる。そうしてるだけで最後まで連れて行かれちゃう。そのくらいストーリーが面白い。
そして役者陣。
ディカプリオは最近ダメなおっさんが板についてきたけど、本作のダメなおっさんっぷりは最高。合言葉が思い出せないくだりのダメさは尺を食ってるけどそれでもずっと観てたい。
ベニチオ・デルトロの「センセイ」は彼の愛らしさ全開だし、娘のウィラ役の子も不安と強さを同時に表現できる素晴らしい役者だった。そしてショーン・ペンのヤバさよ。一挙手一投足が見逃せない!
劇伴も文句なしだけど、なにより撮影!特にラストのカーチェイスシーンはちょっと観たことがない撮り方で、緊迫感が凄かった。
PTA作品は、ザ・マスターとゼア・ウィル・ビー・ブラッドを劇場で観られなかったから今でも観てないんだけど、本作は観て良かった。皆さまは同じ後悔をなさいませんように…
そしてなにより、本作もまた『父と娘』映画のレベルを更新してます!是非劇場で!
絶えぬ闘いの果て
レオナルド・ウィルヘルム・ディカプリオ
1974年ロサンゼルス生まれ
カウンター・カルチャーに馴染む家庭に
育ち子役時代にCMに出演
19歳の時の「ギルバート・グレイプ」
24歳で「タイタニック」で大ブレイク
21世紀に入るとマーティン・スコセッシ
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
やクリストファー・ノーラン級の
「インセプション」など有名監督と
組んで主演作に出続けている
昨今はかつてのイケメンレオ様の
印象と異なりデニーロ張りに
様々な怪演を器用にこなし
どんな監督とも組める俳優である
環境活動家の側面もあるが
代用肉のハンバーガーショップは
経営が傾いたりそっちはあんまり
真剣みはなさそうである(?)
というレオさん主演の今作
どうだったか
世界観もストーリーも
呆気にとられるほどシンプルながら
キャラクターの置き方が巧く
こうなるとこのキャラは
どう動くのかとかなど
どういう展開になるのか
観客に考えさせるよく出来た
映画だと素直に思った
スピルバーグがハマって3回観た
とかいう触れ込みもあったが
それもわかる気がした
どう見てもテロリストだが
あくまで革命と名乗ったり
カリフォルニアやメキシコ
といった実名は出てくるが
あんまり時代考証とかは細かく
考えていない感じ
(16年前なのにパルフィディアを
捕まえた警官たちがセルフィしたり)
あえてそうすることも先を
考えさせない狙いなのでしょう
いきなり16年飛ばして
ボブが合言葉忘れてたり
発信機が機能しなかったり
シンプルに観客はどーすんのこれ
って感じてしまうところに
キャラクターがどんどん動いて
いくのである
センセイの活躍っぷりも
最高だった
個人的には終盤の荒野のカーチェイスシーン
望遠レンズで起伏する道を延々映し続け
追手に対処する方法はなんとなく予想
しつつそうきたか!と思わされました
一個一個のシーンのそれが連続する
から面白いんでしょう
世界観やストーリーによらない
別に世界も救わない
正しい事もしちゃいない
時には革命のために
今は家族のために
One Battle After Another
(戦闘、戦闘、また戦闘)
描写や展開で面白い映画になるんだな
というのを久し振りに感じさせて
くれました
闘争と家族愛をエンタメに仕上げる凄さ
アメリカに革命家ってどれだけいるんだろうか。しかも本作に登場するのはそれなりの過激なやつ。拘留されている施設から移民たちを解放するという冒頭の作戦はたしかにレジスタンスだよな。弾圧される革命闘争(という表現が正しいのか迷うところだが)が描かれた後、逃亡先で16年が経過した現在に場面は変わる。
革命家として活動していた緊張感はもはやなくなり、面倒くさいことをのたまう父親になっていたボブ。包囲網をかいくぐりながら、さらわれた娘のウィラを救うために奔走する。
面白いのは革命組織が水面下できっちり根付いているところ。緩さもあるがきっちり組織されている。暗号を確認するシーンとか結構笑えたりする。でも、白人至上主義のやつらと闘っている姿はカッコいい。本当にこんな闘争があるのかは怪しいが、今のアメリカの問題を浮き彫りにする効果はあったはずだ。
ただ、本作のメインは革命家たちの闘争ではなく、家族愛だと感じた。闘争よりも家族を選ぼうとした男と、子どもを育てることよりも闘争を選んだ女が描かれる。そして彼らは家族としてどんな選択をしていくのか。DNAと育った環境・教育。そんなことを考えさせられる娘の存在。ウィラを演じたチェイス・インフィニティが素晴らしい。気が強そうで凛としてて、でも優しさを内包している。親の監視から逃れるしたたかさも持っていたりする。いろんな事実を提示され、それでも目を背けなかった彼女の闘いが印象的だった。
革命家たちを描くことで小難しい話になるわけでもなく、きっちりエンタメ作品に仕上げている。追ってくる車からウィラが逃走するシーンとか、その決着も含めて地味ながらとても緊張感のあるいいシーンだった。好き嫌いは分かれるかもしれないが、とても質の高い映画だ。
スピルバーグが絶賛してて3回も観たらしい。
情報をシャットアウトして観ました。
事前情報は…
“これは逃走劇のフリをした闘争劇”のキャッチコピーと、だらしなさそうなディカプリオ(笑)
アンダーソン監督作、おおまかなキャスト、スピルバーグが絶賛してて3回も観たこと。
期待値が高かったけど、ガッカリすることなく面白かった。
クライム系スリラーだと思ってたけど、ほぼ合ってると思う、アンダーソン監督っぽくないですね。
移民問題、人種問題、差別問題、いろいろ入ってます。
観てる途中では予想できたけど、観る前では予想だにできなかった着地の仕方。
序盤は、そこまで…と思ってたんだけど、時間が経つごとに、だんだん面白さが加速していきます。
IMAXは時間が合わなくて通常スクリーンで観たんだけど、後日フルサイズのIMAXでも観まーす♪
『スーパーマン』のカタカナ表記の日本版ポスターが貼られてるシーンあり。
アラナ・ハイム出番が少なくて残念だった(笑)
ちなみに、僕は移民には反対です。
白人至上組織と抵抗活動社会のバトルに生きるAmerican Girl
ワン・バトル・アフター・アナザー
実際にアメリカでは、ブリンク75の様なテロにアナキス活動やクリスマスの冒険者の様な白人至上主義組織が進行中なのだから、映画で見ていてヒリヒリする。
そして、そんな環境に母娘共に革命家の血が煮えたぎっているあの機関銃連射画面と、
都会の荒っぽいカーチェイスと荒野のダウヒルの追走劇がこの映画のキモだな。
それにくらべ、ディカ様の情けないこと。状況をクソばっかりしか言えないダメ親父であり、妻に引っ張られ、妻の助手でしかない。
そしてもう1人のクズ親父の出現にラストまで目が離せなくなる。
そんな背景があっても、娘は拉致されてもドンドン1人で脱出して、種違いの親父を宥めて、事件終えたらサッサと3時間ドライブして抗議デモ支援に参加すると言うのだからタフな娘。
それにしても、出演者の性格が細かく描写され心理的描写より活動とアクションで展開がされ、生活環境も活動家達や移民達の生活と結束の連携が詳細でリアル感があり音響のリズムとともに引き込まれた。
楽しめたが、年寄りには繰り返しが多く長かった。
レビュー77
( ̄▽ ̄)
ワン・バトル・アフター・アナザー
One Battle After Another
2025/アメリカ
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマス・アンダーソンが、レオナルド・ディカプリオを主演に迎えて手がけた監督作。
トマス・ピンチョンの小説「ヴァインランド」からインスピレーションを得た物語で、冴えない元革命家の男が、何者かにひとり娘を狙われたことから次々と現れる刺客たちとの戦いを強いられ、逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇を展開する。
かつては世を騒がせた革命家だったが、いまは平凡で冴えない日々を過ごすボブ。
そんな彼の大切なひとり娘ウィラが、とある理由から命を狙われることとなってしまう。
娘を守るため、次から次へと現れる刺客たちとの戦いに身を投じるボブだが、無慈悲な軍人のロックジョーが異常な執着心でウィラを狙い、父娘を追い詰めていく。
逃げ続ける中で革命家時代の闘争心を次第によみがえらせていくボブを、レオナルド・ディカプリオが演じ、
ボブの宿敵であり、娘ウィラに執拗な執着をみせる軍人ロックジョーをショーン・ペンが怪演。
ボブのピンチに現れる空手道場の謎のセンセイ(先生)をベニチオ・デル・トロ、
ボブの革命家仲間をレジーナ・ホール、
妻でカリスマ革命家をテヤナ・テイラーが演じ、
新進俳優チェイス・インフィニティが娘ウィラ役を務める。
ワン・バトル・アフター・アナザー
One Battle After Another
2025/アメリカ
^_^
字幕のない部分の補足
### ラストのシーンの概要
-ウィラはラジオ(または無線)でオークランド(Oakland)での抗議デモのニュースを受け取ります**。
このニュースは、移民や人種差別に対する大規模なデモの発生を報じており、ウィラの心に火をつけます。
字幕がない英語の交信部分は、このデモの緊急性や参加を呼びかける内容(例: "Protests are erupting in Oakland—join the movement now!" のような呼びかけ)で、ウィラの決意を促すものです。
### ウィラの活動
- ウィラはこの無線連絡を受けて、**オークランドの抗議デモに参加するために3時間のドライブに出かけます**。
- これは、ウィラが両親の革命精神を引き継ぎ、新たな世代として闘争を続ける象徴的な行動です。
映画はここで、Tom Pettyの「American Girl」をBGMにウィラの前向きな笑顔で締めくくられ、希望と継続的な抵抗のメッセージを残します。
このシーンは、監督のテーマである「愛と革命の継承」を体現している…
IMAXでもう一度ビール飲みながら見たい
初日に来てしまうのは宮崎駿とゴジラの新作とスターウォーズとポールトーマスアンダーソンくらいか。来てしまったよ。
そもそもピンチョンの作品を映画化できる人なんて羨ましい。今回もヴァインランドが〜とか噂にはなってたけどヴァインランドは読んでない。読んでいないがおそらく「ごった煮POPスペクタクル」に違いない。そして本作は言うなればPTA流のジェットコースタームービー(ジェットコースタームービーの元祖はスピルバーグ)。とはいえ、これがピンチョンだ!とかこれがポールトーマスアンダーソンだ!というような満足感は実はない。それほどこの人には期待値が高いのでそうはならない。(最もピンチョンぽい映画監督って実はキューブリックだと思ってる)。単にインヒアレントバイスからその掛け算がうまくいってると思ってない。
しかし本作は面白い。アクションに継ぐアクションのテヤナ・テイラーの魅力全開の前半の革命運動シークエンスはもう一度見たらこれが最高!なのかもしれないけど初見では若干長くは感じる。しかしジョニー・グリーンウッドの切れ目ない音楽も見事にはまっていてテンションがあがっていく。
怪しい光を放つのは徹底的にショーン・ペン。一癖二癖というか癖の塊みたいな鬼軍曹みたいのが革命軍団を追っていく。しかもそれは仕事以外に途方も無い執念が湧く仕掛け(性癖と欲望)がしてありそれが笑える。
そして中盤から始まる爆笑チェイスの情けないランボー、というかトム・クルーズの逆張りで攻めるだらしないディカプリオのかっこよさ!(娘から相手にされないわ、暗号は忘れるは、なかなか充電させてもらえないわ)。
そしてショーンペンも異常性がましていく。「リコリスピザ」のアラナ・ハイムが見れてよかったと思ってると中盤に現れるチェイス・インフィニティの新旧ヒロインの交代にハッとしながら、撒かれた種の回収(かなりとぼけている)もすべてアクションで進む。特に終盤のあのカーチェイスはこれだけアクション映画を観ていてもなかなか見れないものではあった。
という具合にあっという間に終わる。本当にある意味「ミッションインポシブル」といいうアクションスターの娯楽映画のフォーマットをPTAとディカプリオで真剣にパロディしてるというか、換骨堕胎して、ポストモダン化してる。そしてアクションシーンもタランティーノとかと違ってキレがある。
そして忘れてはいけないのはそのショーンペンがかわいく収まってしまうクリスマスの冒険者の面々のリアリティ。『プロミッシングヤングウーマン』のスノッブ集団に次ぐナイスキャスティング。
もう一回観たいな。次はビール持ってIMAX最前列で。
映画らしい、ホントに映画らしい映画
ストーリーはトマスピンチョンという20世紀最高のアメリカ文学者の作品が元らしいですが、そんなことはどうでも良いくらい最高。細かい説明はぶっ飛ばして、映像と出演する役者の演技で私たちをぐいぐい引っ張っていく、本当に映画らしい映画だった。ディカプリオのキレっぷりはいつものお約束、ショーンペンはいい感じで老けて頑固ジジイがお似合い(ジーンパックマンの後を継げるのでは?)、ベニチオデルトロは安定をもたらす、とにかく面白く力強い映画でした。音楽の使われ方も良かった。いまは映画館を出た後、賞金稼ぎのアバンティが最後にとった行動を考察してるところ(どなたかコメント求む)。
ところでこの映画、トランプが見たら何ていうのかね?
今の政権をかなり皮肉ってます‼︎‼︎
面白かった‼︎(あまり期待せず観に行って下さい‼︎)
アメリカには現在でもホントに在りそうな秘密組織である。K◯Kの現代版のような組織。そんな組織がある以上それらに抗う組織(レジスタンス)も必要だ!
見所はデカプリオが頼りないがやる時はやる所がいいし、ショーンペンの圧倒的な変態の演技が素晴らしい‼︎ このショーンペンの演技だけ観るのもありだろう。それからデルトロの何とも力の抜けた脱力した妙演‼︎
母親はホントに殺されたのだろうか⁇まぁ組織を裏切ってもいたし、人も殺めてしまっていたので致し方無い所か。
全てがPTAの皮肉がたっぷり詰まった映画になっています。それから両方の側に対してかなり風刺しています。
シーンで印象的だったのはあの荒野のハイウェイでの猛追の場面はローアングルからの撮影で圧巻でした‼︎これはIMAXで観たかった‼︎
【追記】
この作品はIMAXで観たかったのだが、何館か調べたが…IMAXのやってる時間が…朝の早い時間かラストのレイトショーしか無く、良い時間帯が無い‼︎ 今週の封切りなのに‼︎ だ‼︎ IMAX渋滞なのは分かるが封切りして時間が経ったヤツを朝イチかラストに回して欲しい‼︎ 頼むぜ映画館さん‼︎
せめて封切りの週だけはお願いしますよ‼︎
【追記②】
今は"デカプリオ"じゃなく"ディカプリオ"って書くんだね⁉︎ オジサンは知らんかったよ‼︎ すみましぇーん‼︎(これもフル!笑)
面白いとしか言いようが無い🔥
結論から言うと3時間を全く飽きさせないです👍
予定調和ではなく先が案外読め無い展開なのでずーっと緊張感があるんだけど笑える要素もチョイチョイ入れてくるから緩急のつけ方のバランスが良いんです)
あとその場にいる人の心情を表す音響🔈の効果も絶大だしIMAX撮影した利点を最大限に生かした絵作りで(ノーラン作品全般やノープくらい上手く活用できてました)凄かったです(ラストのカーチェイスの時の地面を這うような映像は4dxの用な臨場感ありました)
この作品は監督の作風を考えると派手なだけの単調なアクションだったりド派手な爆破シーンがメインでは無いからそれを期待すると面白く無いでしょうね🤮
プリオに関してはカッコいいヒーローの役とかをあえて外すような作品ばかり出ていてそれを上手く演じるのは凄いですね👍更にプリオとデルトロは全面に出ないような抑えた演技で(プリオもデルトロも顔演技がヤバかったしアカデミー賞のノミネートもほぼ確実でしょう)良かったしショーンペンが主役レベルの存在感でノーカントリーのアイツ以来って言い切れるくらいの気持ちの悪さで🤮ウルトラ超絶ドMの🦹🏼♂️🪢変態軍人を完璧を超える演技でやっていて🤣過去イメージが全てブッ飛ぶ最強のキャラを演じていて最高でしたよ😆🤣😂
出来ればIMAXカメラ🎥での撮影の作品なので通常スクリーンだと恐らく画面の40%くらいが削られると思われるし臨場感が相当凄くて音響も激ヤバだったのでIMAXスクリーンがあるならIMAXで間違い無しです🥳
あとテーマは社会問題になってる移民の話だし演技も最強レベルだしアカデミーのノミネート数も多くなるでしょうね(逆に派手なアクションしかウリの無い質の低い安いバカ作品じゃなくて良かったです)
ポールトーマスアンダーソンは作品を作ると毎回必ず映画祭で賞🏆をついつい取ってしまう天才肌というか賞レースに強い作品しか作らない職人さんならではの出来でしたね🏆
自分的には今年観た作品の中ではブッチギリ一位の国宝の次に面白かったです🙂↕️
全315件中、221~240件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。