「おい、TATAMIを踏むな!」ワン・バトル・アフター・アナザー sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
おい、TATAMIを踏むな!
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同じアンダーソンでも、ウェスが独自の世界を突き詰めているのに対し、ポール・トーマスは今回エンタメの方にかなり寄ってくれた。エロや暴力も直接の描写は控え目だったように感じる。時事的政治的な題材を扱い、十分楽しませてくれた。
アプローチの違いはあれど、昨今低調なアメリカ映画界をこれからも二人のアンダーソン監督に引っ張って行ってほしい。
内容に関して少し言うと、革命家の母は銀行の警備員を撃つのに一瞬のためらいがあった、軍人の父は娘に直接手を下せなかった。この辺りがギリギリのヒューマニズムなのか。そうであれば、優秀な娘は母と同じ道を歩むのではなく、別の自己実現の仕方もあったのではないか。
ジョニー・グリーンウッドの音楽はいつもながらにいい。ピアノ、打楽器、アコースティックギターと手を替え品を替え魅了する。
脇役のトリビアで言うと、白人至上主義結社の幹部の、気持ち悪いけど存在感があった白髪のじいさん。「ギルバート・グレイプ」で保険屋の社長をやってたケヴィン・タイ。息の長いベテラン俳優だ。ディカプリオとは32年ぶりの共演となった(直接の絡みはないが)。
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