「時代に逆行する「自称リベラル」的大傑作」ワン・バトル・アフター・アナザー 不敗の魔術師さんの映画レビュー(感想・評価)
時代に逆行する「自称リベラル」的大傑作
登場する人の誰にも感情移入できない
引っかかりが何もない
というのがこれほど苦痛なのかというのを久しぶりに思い出した作品。
自称リベラルな人々によるメディアを使ったあまりにもあまりな他者批判・自己弁護の印象操作は、日本より欧米でかなり酷い状態でしたが近年、その揺り戻しが起きています。
どちらも日本じゃ観測し難い事象ですが、海外エンタメニュースをウォッチしていれば、この作品が倉庫にしまい忘れてウッカリ店頭に並んでしまったそのテの「傑作」であることはすぐ分かるでしょう。かつてのようにゴリ押しするには勢いが足りませんよ今は。
「異なる意見の人々との対話を重視する言論人を弾丸で黙らせる」という、どうしようもなく民主主義を完全に否定する痛ましい事件が起きた直後に、
暴力革命を礼賛する人々が主役で、国境と国民を守ろうと献身する人々を徹底的に愚弄し嘲笑する映画を公開するとは呆れてものも言えません。
大体「不法」移民がまずいんだと何度言えば分かるんでしょうこの手の人々は。
不法に入って来たという弱みにつけ込まれてべらぼうに安い賃金でこき使われる未来か、そもそも働かず働けず大盤振る舞いの社会保障を齧り倒すか犯罪組織に入り治安を悪化させる未来しか無い(実際そうなっている)本人達も、
仕事の領域が丸被りな上にダンピング料金で仕事をやられちゃうお陰で、本来得られる仕事に溢れたり猛烈な賃下げ圧力に巻き込まれて貧困化したりする「正当な手続きを経たまっとうな移民」の方々も、どちらも地獄を見る未来しかないのに、
表面しか見ていないおハイソな人達は豪邸のプールで寛ぎながら、ボンヤリした「移民が虐げられているのを庇うボクら」を発信してご満悦なんて救えませんよ。
「これは映画なんだし、一番痛い革命家は酷い人間として描かれてるじゃないか、バランスも取れている」と思い込もうとしましたが、やっぱ無理でした。結局全体的にWASPは○ね、革命万歳!になっちゃってるもん。
そもそもほぼ軽蔑すべき人物しか出てこない、見てて楽しい部分が何も無い映画というのはそれだけで苦痛だし、重ねて思想的にも間違い続けているとなれば拷問です。
終盤のカーチェイスの決着だけは「おぉ」と思うものがありましたがそれだけ。この長い拷問で得たものがそれだけという事実が更にきつい。
グレタ・トゥーンベリ女史なら大絶賛するんじゃないでしょうか。
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