Good Luckのレビュー・感想・評価
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ほぼ初対面男女の行き当たりばったりユル旅が笑いと脱力を誘う変化球のご当地映画
別府短編映画プロジェクトからオファーされた足立紳監督は、シナリオハンティングで訪れた豊後大野(ぶんごおおの)のユニークな名所に触発されて脚本を膨らませ、撮影現場で思いついた台詞も足して撮り、編集したら2時間近くなっていたので仕方なく1時間44分まで切り詰めたという。映画の製作過程も行き当たりばったりの旅のようで、関わった皆がリラックスして柔軟に作り進めた雰囲気が映像から伝わってくる気がする。
売れていない映画監督・太郎のさえない感じを佐野弘樹が自然に演じている。映画祭がきっかけで太郎と出会う未希(天野はな)の、いわゆる不思議ちゃん的なところもありつつ、人間関係に悩みを抱えている設定もいい。二役の板谷由夏と三役の剛力彩芽も、それぞれクセの強いキャラクターを演じ分け、ゆるめのストーリーにアクセントを効かせている。
豊後大野の宿が偶然一緒になり、太郎と未希は当地の観光スポットを自転車でめぐることになる。この流れはまあまあご当地映画らしいが、同居の彼女に養われている太郎と、何を考えているのかいまいちよくわからない未希の旅は、先々で出会う少々変わった人々とのやり取りも相まって、ほどよい笑いと脱力を誘う。サウナと水風呂で整った!というほどではないにせよ、変化球のご当地映画をゆったりと楽しんだ。
風景は良いが、人物像の中味は薄い
1.はじめに:足立紳監督との相性
❶足立紳は、日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、相米慎二監督に師事。助監督、演劇活動を経てシナリオを書き始め、29歳の『MASK DE 41 マスク・ド・フォーワン(2001)』(村本天志監督)で脚本家としてデビュー。42歳の『百円の恋(2014)』で日本アカデミー賞 最優秀脚本賞を受賞。2023年に、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本を担当。2016年に『乳房に蚊』(幻冬舎)で作家デビュー。脚本は現在までに26本の映画と7本のTVドラマがある。(Wikipedia)
❷44歳の『14の夜(2016)』で映画監督デビュー。本作を含め5本の長編監督作品が公開されている。内下記⑤を除く全作をリアルタイムで観ている。全体の相性は中~上。
①2016年『14の夜』 2016年公開・鑑賞:70点。
②2020年『喜劇 愛妻物語』 2020年公開・鑑賞:70点。
③2022年『雑魚どもよ、大志を抱け!』 2023年公開・鑑賞:83点。
④2024年『Good Luck』 本作 2025公開・2026鑑賞:60点
⑤2025年『劇場版 それでも俺は、妻としたい』 2025年公開・未鑑賞
2.マイレビュー
❶相性:中。
➋時代:2023年5月。
❸舞台:東京、大分:別府、豊後大野:原尻の滝、ロッジ清川、菅尾石仏。
★豊後大野(三重町駅)から湯布院映画祭で有名な由布院駅までは80km、JRで2時間。
❹主な登場人物
①太郎〔佐野弘樹、30歳〕:主人公。30歳間際の自称・映画監督。東京で同棲する恋人Yukiに食べさせてもらっている。そのYukiを撮ったドキュメンタリーが大分の別府ブルーバード劇場主催の映画祭に入選して出席するが、主催の女性から作品を厳しく批判されてしまい意気消沈。映画祭のパーティーをすっぽかして隣町の豊後大野へ向かうと、そこで太郎の映画を観ていた未希という不思議な女性に声をかけられ、一泊二日だけの小さな旅をすることになる。旅の中で、太郎は映画作りに自信を持てない自分を未希にさらけ出す。正体不明ではあるが、明け透けな性格の未希に太郎は素直な自分でいられるのだ。そして未希にほのかな恋心も抱くが、その恋は成就しない。太郎と未希は『恋人までの距離(ディスタンス)(1995米)』に倣い1年後の再会を約束し、太郎はYukiの待つ東京へと戻る。
②砂原未希〔天野はな、29歳〕:太郎が旅先の大分で出会う正体不明の若い女性。いつも缶チューハイを手放さない。
③Yuki〔加藤紗希、34歳〕:太郎が同棲している恋人。生活費は彼女が負担。
④〔板谷由夏、49歳〕二役:ⓐ映画祭の主催者。ⓑ太郎と未希が宿泊する旅館の女将。
⑤〔剛力彩芽、32歳〕三役:ⓐ電車の乗客の美女:太郎が乗った列車に乗車して対面に座り、ご一緒してよろしいでしょうか?と声をかけて世間話をする。観客は、発展を期待するが何も起きない(笑)。ⓑ総合文化センターの美人ガイド。ⓒ太郎を同級生だと勘違いして、一方的に親しげなトークを繰り広げる女性。
⑥〔篠田諒、28歳〕二役:ⓐ映画祭に参加している、才能あふれる新進気鋭の映画監督。ⓑ不明。
❺考察とまとめ
①30歳間近で、映画監督を自称しながらも、現実には同居する女性・に養われている甲斐性なしの主人公・大山太郎が、大分県の映画祭に参加した際知り合った若い女性・未希と、1泊2日で、豊後大野の景勝地を巡るロードムービー。
②登場する数々の名所や施設が素晴らしい。ご当地観光映画として申し分ない。
ⓐ別府市では、実在のミニシアター・別府ブルーバード劇場はじめ、かまど地獄、鬼山地獄(ワニ地獄)等々。
ⓑ豊後大野市では、原尻の滝、鍾乳洞、水風呂、露天風呂、テント式サウナ、ロッジのツリーハウス、石橋、吊り橋、寺と石仏、総合文化センター等々。
③当初はドキュメンタリータッチだったのが、いきなり、主人公の妄想が飛び込んだりして、リアルとフィクションが入り交じる構成になっている。
④それが分かったのは、次の2つのエピソードによる。劇中では一切言及されないが、この2つから本作はリアルとフィクションが混在したファンタジーであると考える。
ⓐ豊後大野に着いた太郎と未希が、クリーニング店の前に止めてあった配達用の自転車2台を借りる。ちょっとだけと言って、電話番号も伝えず、貸す方も聞かなかったが、ちょっとだけが丸2日間にもなってしまった。クリーニング店の配達に支障が出る筈なのに全く言及がない。
ⓑ太郎と未希がロッジのツリーハウスに泊まる。太郎のハウスに未希がやってきて、布団の上で歓談している。そこへ東京からYukiが訪ねてくる。Yukiは何度電話しても出ないのでやってきた来たと言う。迎える2人は驚く様子もなく、3人で歓談を続ける。太郎はYukiに居場所を伝えておらず、スマホのGPSの言及もないのでYukiが太郎の元に来ることは無理と思われる。更に、太郎のツリーハウスに突然Yukiが現れれば、太郎も未希もびっくりする筈なのに、そんな素振りは全くない。
⑤これは、監督・脚本の足立紳の遊び心によるものと考えられる。ゲスト出演の篠田諒、剛力彩芽、板谷由夏に二役、三役を演じさせたのも同様である。
⑥全体として:風景は良いが、人物像の中味は薄いと感じた。
この監督、映画好きに見えない
何が大切なんていちいち考えません
東京で自主制作の映画監督をしている30歳男が、別府の映画祭で入選し上映会に赴いた足で旅をする話。
彼女に旅費を世話になり、豊後大野を観光して来なと小遣いまでもらって始まって行くけれど、いざ上映会からのトークショーで何を撮りたいかわからないと言われ…。
途中から寝てたのに面白かったです!な、不思議ちゃんな女性と再会し、声を掛けられ…自分なら朝食で違う席に移動せず、じゃあ別々で!って言うこと間違いなしだけどw
ロードムービーというかお散歩ムービーな流れから、オーディションがなんちゃらってファニーゲームかよ!
この作品自体が結局主人公の作品と掛けている自虐なのか、逃げなのか言いたいことかわちんぷんかんぷん。
終始愉しげな空気感ではあるものの、空回りして全然面白味がなく、何を言いたいのかわからなかった。
それアフロ?いえ、天パーです
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