三日葬 サミルチャンのレビュー・感想・評価
全11件を表示
取り憑かれた娘を助ける父の執念
前半は申し分なし、後半はちょっと……
悪魔憑き系ホラーですが、舞台が韓国で心臓移植がきっかけとなるところが本作の独自固有な部分。東アジア的な雰囲気のなかで、キリスト教国ならではエクソシスト描写があるのはかなり新鮮。
お話的には悪魔に取り憑かれた娘の葬儀シーンがベースでそこから過去の回想で事情が語られるのが前半。ここまでは本当に面白いし、娘さんのキュートな外見と悪魔憑きのギャップも楽しめます。
後半は物語を解決に導くパートになるのですが、悪魔祓い描写もすでに前半見てるので新鮮な感覚はなく、盛り上がりにも欠けるし、ストーリー的にも整理がされてない感じで少し残念でした。
映像的にもお話的にも練られたユニークな作品で、ホラー好きなら見て損はないと思いますが、前半のクオリティを最後まで維持して欲しかったなと強く思います。
父親は満足そう
有名な心臓外科医、チャ・スンドは心臓疾患を抱える娘ソミを救うため、自らの執刀で移植手術を行った。手術は無事に成功したはずだったが、手術直後からソミは何かに取り憑かれたかのように異常な行動をとるようになった。困り果てた一家はパン神父に悪魔祓いを依頼した。想像を絶する儀式の末、ソミは一時的に正気を取り戻したのだが、その直後心肺停止してしまった。3日間にわたるソミの葬儀の間も奇妙な事が起こり・・・さてどうなる、という話。
これも突然大きな音で驚かすタイプの作品で、ジャンプスケア、というらしいが好みじゃ無かった。
スンドはいくら娘が大好きでも取り乱し過ぎで引いてしまった。あんなに親身になって除霊してくれたパン神父を殴るなんて、いくらなんでもやりすぎ。
最後、娘が救えたから父親として、医師として満足だったんだろう。
そのパン神父役のイ・ミンギはイケメンでカッコ良かった。
ソミ役のイ・レも頑張ってたかな。
母親役の女優は綺麗だった。
前半から中盤にかけてはめっちゃ良い盛り上がりだったんだが、後半の勢...
東豆川のエクソシスト〜
「バチカンのエクソシスト」の韓国版だった。イケメンインミンキさんにとりあえず司祭コスさせるのが目的なのかと思うトンデモストーリーだった。ストーリーは韓国ドラマの「悪魔な彼女は裁判官」✖️「熱血司祭」。ミカエル云々は、まんま悪魔な彼女〜だった。韓国ドラマお約束のロシア人街に行くと治外法権宜しくヘンテコ祈祷師教祖登場(なぜか韓国人)。最近のドラマだと必ずロシア人街に行って警察手を出せない設定多いなあー。イケメン乗り込んで司祭なのにバカ強っ!熱血司祭じゃん。火だるまになって心臓取られた少女は誰?や突然肉弾戦を繰り広げる司祭、そもそも、悪魔祓いを依頼したシーンあった??取り憑かれた司祭ニキはどうなった?死体が宙を舞ってるのに平然な家族?という???のオンパレード。必殺技は、イケメンの神ボイスで悪霊退散〜。ってオイ。イケメン登場までが長いのと悪魔とは肉弾戦じゃなくて呪文対決なのがちょいダルかった。ほぼジャンプスケア頼み。
でも1番ビミョーなのは、入場者プレのパクシニャンさんのポストカード。これ、誰徳!?
イケメン司祭ならまだ欲しい人いそうなのに〜とワタシも三日葬に参加したビミョーな気分になりました〜。
他人の娘の心臓を闇取引で手に入れた天才外科医が正気に戻るのは妻のビンタのみっていうのは、韓国っぽいかも。
罪の代償
相当な理解力が前提にないと詰まるか…。
今年172本目(合計1,713本目/今月(2025年7月度)21本目)。
今週の韓国映画のホラー枠です。なお、確認しましたが「一般指定」で正しいようです(PG12でもない)。
移植手術によって取りつかれた主人公(娘)をめぐるホラーもの…のはずで、いわゆる日本で見られるお葬式等は、日韓で多少の違いはあっても文化の推定は聞くので理解はしやすいですが、韓国は日本よりもキリスト教文化が盛んで、日本ではキリスト教「も」ある、に対して、韓国ではキリスト教「が」あるというように大きく異なり(ここは、江戸時代の鎖国政策など、かなり古い時代の影響による)、途中からキリスト教の話になるなど、理解がある程度ないとまるで何を言っているかわからず詰んでしまうような気がします。
さらに、仏教とキリスト教だけならともかく、おそらく他宗教の話も入っており(この点後述)、かなりの理解度がないと何を言いたいかわからず大半の方が理解に詰まってしまうのではないかな…といったところです。このあたり、日韓の文化の違いは推定がきくところと、まったくできないところ(特に宗教関係は、日本ではキリスト教「も」ある、に対して韓国では大きく事情が違う)があり、その後者の話である上に、そのキリスト教も、日本で一般教養の範囲となるカトリック/プロテスタントの範囲を超えてしまうため(詳細ネタバレ回避)、ここがどうかなぁ、といったところです。
採点に関しては以下まで考慮しています。
----------------------------------------
(減点0.4/レーティングの指定が一般指定でよいか疑問が残る) ※2つ飛ばしは0.4固定
一般指定ですが、心臓手術のシーンや目玉が飛び出すシーンなど、R15ついてもおかしくないのでは…といったところです(ホラー映画が苦手な方は避けるのも一つの手?)。
(減点0.2/最初の北斗七星や北極星の話が何を意味するか分かりづらい)
ここは、日本にも韓国にもある「曼荼羅」の文化のうち、北極星を崇める「星曼荼羅」の文化がどちらにもあり(日本では衰退し、ごく一部に残るにすぎません)、その北極星を探すときに(理科で習うように)北斗七星かカシオペヤ座で探すという趣旨で序盤に登場します。ただ、このことはおそらくこの趣旨(星曼荼羅)ではないかと思いますが、何らか誘導が欲しかったです(突然、北斗七星をなす7つの星の名前が始まったりするので、???な展開になる)
※ なお、北斗七星「それ自体」は星座ではありません(星座なのはおおぐま座。北斗七星はそのおおぐま座の1/7の面積を占めるに過ぎない)。
(減点0.2/北斗七星から北極星を探すときの数え方)
字幕では「4,5,6…」と数えていますが、北斗七星のα星、β星(ひしゃくの先端)を結んで、その5倍先にあるのが北極星なので(実際は5.2倍くらい)、6まで数えるのはオーバーしています。
(減点0.1/日本で見るときに必要とする教養が極端にマニアックで理解が難しい)
いわゆる日本式のお葬式、キリスト教以外にも、さらに(おそらく、上記の解釈で正しいなら)星曼荼羅の話など、実にいろいろな宗教の話に飛ぶので、ある程度の知識前提がないと完全に詰むような気がします(見る方によっては、まるで何かわからず詰んでしまう)。
----------------------------------------
後出し祭り
生き残ったものは元気になること
タイトルからコクソンとかパミョみたいな韓国の土着の信仰に絡めたホラーかと思って期待していたら、キリスト教の悪魔祓だった。
自らも取り憑かれたことのある神父の過去と、移植した心臓のもとの少女の件りが、中途半端な描かれ方なので、あれならなしにして憑かれた女の子の取り憑かれたところをもっと見せてくれた方がよかったかな。
主人公の女の子、かわいいし上手いしと思ってたらソウォンの子だった。さすが。新感染の続編にも出てたんだ。
注目。
悪魔祓も聖書の言葉?を唱えてるばかりなのであんまり怖くなかった。キリスト教の人には恐ろしいのかな。
冒頭の部分で... 観るのをなえたってか?
心臓マッサージ(胸骨圧迫)のワンポイント
ベッド上で心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行う場合、マットレスの柔らかさが圧迫の深さに影響を与えるため、可能であれば、ベッドから患者を移動させ、硬い床の上で実施することが望ましいですって!
あたしは実際に医師か救急隊が来るまで心臓マッサージを実施した経験から、本作の映画製作者達のリサーチ力の無さが... 医師である父親が、そんなことも知らないなんてって、映画が限りなく、しょうもなくも映ってしまう。
※余談
あたしが心臓マッサージを施した人は、死後硬直が始まっていて、既に亡くなっておられましたが死亡の判断は、 "基本的に医師のみ" ってなっているので、救急隊員が来て判断のバトンタッチをするまでは、亡くなっていると知っていても ゼイゼイ(||´Д`)ハーハー(;;;´Д`)でしたとさ。(テレビのニュースなんかで心肺停止となっているのは、医師が死亡判断を下していない亡くなった方ですマス。)
でもってこの映画は、美しいホラーなんて言われているけども嫌な言い方をするとメイキャップやギミックが安っぽく見えるし、ラストの終わり方が... "サクリファイス" 的要素が... 元祖とクリソツでんがな!?
※余談の余談
3日間と言えば... ロシアのホラー映画で何回かリメイクされている『妖婆 死棺の呪い(1967年)』を思い出しちゃったけど、本作は結末を含めて少女趣味的映画と言えるかもね?(失礼、あんたたちのようにスマホばかりに気をとられているお茶目な女子たちへ)
全11件を表示