「カンニング物の傑作!」BAD GENIUS バッド・ジーニアス ザ・アナキストさんの映画レビュー(感想・評価)
カンニング物の傑作!
アナーキーな傑作。非常にスピーディーにテンポよくスリル満点にカンニングとドラマチックな物語が展開されていて見応えたっぷり。
恐らくこの映画が日本で大規模上映されてない主な理由は「自由の国アメリカ」ならではの制度や移民、貧困層が直面しているプレッシャーとその環境への知識が無いといまいち彼らの苦悩を想像するのが難しい人もいるからだろう。
最近流行りの排他主義、日本でも流行っているいわゆる「グレーゾーン」に生きるマイノリティの人々を嫌う傾向にある人、自分は絶対道は踏み外さないと正義振る人はそもそも最初からマウントを取る気満々なのでこの映画は決して受け付けないだろう。「あなたたちは運が良いだけだ」と言うとキレるタイプの人達だ。
カンニングがダメなことだというのはもちろんだが世の中綺麗事だけでは片付けられないことは沢山ある。誰もが望んだ自分になれる、そんな世界は決して「努力」だけでは掴み取れない人々も沢山いることを我々は忘れるべきでは無い。持つ者は持たざる者から色々いただいて生きている。特に衝撃的だったのがエンディングで主人公とある人物の親の間で行われる「ディール」。本当にこのエンディングには驚かされた。今年は本当に映画の当たり年。必見です。
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