劇場公開日 2005年4月16日

「コンコンと痰を吐いて、ティーンと鼻をかむ」コンスタンティン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0コンコンと痰を吐いて、ティーンと鼻をかむ

2019年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 映画館でこれほど咳払いが多かった映画も珍しい。これは、タバコ嫌いの客と、上映中の禁煙にイライラして、ちょっとだけ肺がんを心配する愛煙家とが、映画館という空間で均衡を保った一瞬だったのだ!それにしても喉が乾いた・・・

 ガブリエルとルシファー双方に敬意を払い、自分を地獄行きに決めた神に対して腹を立てているコンスタンティン。普段の生活は「どうせ残り1年の命なんだ。デイヴ・ブルーベック・カルテットの“Take Five”を聞きながらタバコをふかすのが一番さ」と言いそうな雰囲気が漂っている。一度地獄を見ている上に余命1年を宣告されたので、何が起こっても怖くないという表情も上手く演じていたキアヌ。彼を慕っているチャズ(シア・ラブーフ)もいい味出していましたし、ヘネシーという名前の神父が酒を飲めないというのも面白かった。そしてガブリエル(ティルダ・スウィントン)の男でも女でもないという雰囲気と、翼の造詣が迫力あってよかったです。スウィントンってこんな役が多い?

 ストーリーは宗教的だが、神よりも天使やサタンが中心になっていて、神父ではないダークなエクソシストの物語。終盤を迎えるまでは面白い展開だったし、強力な必殺技が聖水だったというのも良かった。一番良かったのは椅子を借りて見た映像とメキシコでの謎が繋がったシーンでしょうね。一方、映画を引き締めるためにタバコがサイド・ストーリーとして常に登場してはいるが、それよりもコンスタンティンのライターが重要な伏線となっていた。そしてエンドロール後の映像によってわかる、コンスタンティンよりも重要なあの人の存在が・・・

 タバコはよくない、自殺はよくない、と言う裏のテーマも感じ取れたのですが、あからさまな○ボロの看板や終盤の慌しいどんでん返しによって、この映画の真意はどこに?と疑問が残ってしまいました。序盤ではきっちりと鏡に閉じ込めたのに、アモンはどこへ消えたのかという注意を怠っていたのも不自然だった。なんといっても一番の謎は、レイチェル・ワイズに腋毛があったかどうかという謎かもしれないが・・・

〈公開時 映画館にて〉

kossy
ビタミンさんのコメント
2021年2月16日

映画館で浮遊感味わいたかったです…

ビタミン