「魅力が詰まった世界観!」コンスタンティン きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
魅力が詰まった世界観!
一番驚いたのがサタンが白いスーツを着ていること。
勝手に黒い異形の姿をイメージしていたので、白いスーツの紳士なおじさまが出てきて愕然。
白がそのフランクさに秘めた恐ろしさと貫禄を際立たせていて妙にいい。好きです。
サタンをわざと自傷して呼びだすのもいい。
全体としては、映像がとにかくクールで美しい。
その世界観にとことん浸からせてくれる。
聖水の雨降らせるとか炎で一斉に使い魔を葬るのとか。
序盤で鏡に悪魔を映して割るのもかっこいい。
たらいの水に足浸けて黒猫抱いて地獄に行くのも滾った。けど、一番は助手と一緒に呪文唱えるシーン!
キアヌリーブスは黒い服が似合いますね!クールでニヒルな役柄もよくハマってる。
そして美しいハーフブリード。
ガブリエルは彼女なりに人間の輝きを引き出そうとしてるのだと思う。
神に近い者は人に試練を与える。そして人を強くする、あるいは強いものだけを残す。
ガブリエル人間になってたけど、その後が気になる。
バルサザールもいいですね〜コインを指の間で転がすのが格好いい!やってみたい。
彼も美しいのですが、その美しさが憎たらしさに拍車をかけていて実に良い。
コンビニ店員やってた人が羽を広げるシーンも好きでした。あなたもか!ってビックリ。
案外普通の生活してるハーフブリードもいるんですね。
他の登場人物も全て魅力的です。助手や神父、ビーマンにパパ・ミッドナイト。みんなキャラが立ってる。
サタンがジョンの天国行きを止める演出にもビックリしました。
ジョンは元々地獄行きが決まっていたけど、天国に行きたくて利己的にエクソシストをやっていた。
でも、ここで初めてアンジェラを心から助けたくて本当の意味で自分を犠牲にしたから天国行きにしてもらえたのかな。
ジョンはあのまま天国に行きたかったのか、それとも生きることの喜びを見出せたのか…
ラストのキスしそうでしないところも好きです。
ストーリーは世界観が大き過ぎるために大味だけど、もっとこの世界のことを知りたいと感じた。いい作品。
エンドロール後に少しの救い。挿入歌も格好いい!