それでも私は Though I'm His Daughterのレビュー・感想・評価
全3件を表示
厳しすぎる世間の中で、 真っ当に、一歩一歩誠実に生き続ける人 どう...
厳しすぎる世間の中で、
真っ当に、一歩一歩誠実に生き続ける人
どうぞお幸せに
この映画で泣かされたことは意外だったけど、
自分でもどういう感情で泣いたのか判らない
でも確か3回くらい泣いた
映画の前に、ドキュメントとしてとても良かった
見て良かった
1人でも多くの人に見て欲しい
「それでも私は...生きていく(生きている)」
阿佐ヶ谷ロフトAでの先行上映会&トークイベントで鑑賞しました。
オウム真理教・麻原彰晃(松本智津夫)の三女、松本麗華さんを6年間にわたり追ったドキュメンタリー。
12歳のとき、サリン事件で父親が逮捕され、16歳で教団を離れた。その後41歳となった今もなお、国は彼女を「関連教団の幹部」として認定し続けており、認定取り消しを求めた裁判でも敗訴している。
加害者家族は、時として被害者そのものである。彼女は世間からの激しいいじめやバッシングだけでなく、国家からも人権を剥奪され続けている。
大学入学拒否や職場での解雇に加え、理由のない銀行口座開設拒否、海外渡航の制限など、日常生活そのものがいまだに大きく制約されている。
精神的に追い詰められ、時には寝込んでしまうこともある。それでも彼女は何度でも立ち上がり、しなやかで力強く日常を生きている。その姿が丁寧に描かれている。
小規模な公開かと思いきや、全国25館で公開されており、新宿K'sシネマでは1日3回も上映されているという。
出演者には森達也、宮台真司、鈴木邦男、香山リカ、雨宮処凛など、ファン垂涎のメンバーが名を連ねている。ただし登場シーンは少なく、発言も主に前者2名のみであるため、過度な期待は禁物だ。それでもファンにとっても十分観る価値のある作品である。
麗華さん自身は「バッシングする人は、観てもなおバッシングするだろう」と語るが、それでもこの作品は、より多くの人に観てもらうべきものであることに疑いはない。
途中で何人ものディレクターが離脱するなか、6年間にわたり撮影を続けた長塚監督と、見る者に勇気を与えてくれる麗華さんに、最大限の賛辞を送りたい。
全3件を表示