「農水省製作、文科省推薦映画って感じです」種まく旅人 醪のささやき K2さんの映画レビュー(感想・評価)
農水省製作、文科省推薦映画って感じです
シリーズものだったとは鑑賞後に知りました。しかも5作目!!
個人経営の造り酒屋を舞台に零細企業の資金不足、後継者問題、弱みに付け込んだM&Aまがいの悪徳業者が登場、などのあるあるネタ(?)をベースに、跡取り息子の恋愛ストーリーなども絡めて進行する物語。(悪徳業者を除いて)登場人物たちは善人ばかりで気持ちが良く、丁寧に作られた映画だと感じました
そこに農水省から派遣された日本酒好き調査員が登場。見習い作業員として活躍する中で、仕込みの工程や職人とのやりとり、品評会出品ナドナド、素人向けの一般情報が視聴者に披露されていく...という作りです
実際に仕込みを行う蔵人たちの多くが、(杜氏を除いて)殆ど社員ではなくフリーランスの職人だったり、へぇ~と思う業界ネタもあるにはあって面白い、と思いました
しかし、ストーリー自体は結果オーライ的な展開。なかなか生き残りが難しそうな業種・業界、という印象は元々あるので、そんな中でも光明が見える、というポジティブなメッセージを映画の中ではついつい期待してしまいます
しかし、肝心の職人ワザや醸造技術の核心などといった日本酒造りの"凄み"、あるいは中小の造り酒屋がこれから生き残るための"底力"の活かし方、新しい方向性や経営戦略のアイデアなど、なるほど〜と観る側を唸らせるような堀り下げや仕掛けは描かれず。只々「やっぱりなかなか厳しい業界だねぇ」の印象だけが残るカタチに...。残念!!
その辺がレビュータイトルや個人的評価に繋がった次第です
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